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○木星画像多数枚合成処理の改善(2003/05/15)

RegistaxにかけるAVIデータがMOV->AVI変換の段階で劣化してしまう問題で、いつもお世話になっている
「星空観望 掲示板」の識者様から良い変換ツールの紹介を戴きました。
このツール「Rad Video Tools」はMOVから無圧縮のAVIを生成できるだけでなく、明るさやコントラスト
の補正なども可能になっています。勿論、明るさやコントラストを無理に調節しても、新たな詳細が
出てくることより、細部が飛んでしまうこともあるのでしょうが、少々取得データが暗かったために
Registaxでの自動位置調整や自動フレーム評価に誤動作が出ることを改善することが期待できます。
またRegistaxでの処理エラーの原因となるAudioの除去についても可能です。


この「Rad Video Tools」を使って生成したAVIは再生時点で既に以前生成したAVIとは格段の差が
あります。それを使ってRegistax処理を再度実行してみました。50フレーム合成です。





仕上がりの改善量は大して変わらないかも知れませんが、当日眼視で見た状態そのものがそれほど
良好ではなかったので、これで「ほぼ眼視のニュアンスは出ている」と言ってよいかと思います。
取得時の眼視でのコンディション以上のものは、多数枚合成でも記録できない、ということは
考えてみれば至極当たり前のことなんですが、それを改めて認識しました。
正直のところ、なぜか漠然と「情報を集めることで眼視でも見落としている一瞬の詳細を蓄積できるかも」と
思っていましたが。
ともかく、取得時にデータ品質をできるだけ向上させることが重要であることは、よい変換ツールを
入手した今も変わりません。


○木星と月(2003/05/16-05/17)


その後、天候の悪い日が続きました。
ようやく2003/05/16と05/17の2日に渡って、晴天が続きました。
今まで配慮してきたことを反映して木星のビデオ収録をしました。
また並行して月面の撮影もしました。まとめて掲載します。


 ・E5000(Nikon Coolpix5000)スチル撮影(Registax未処理)





 ・E5000 QVGAムービー撮影からの多数枚合成(各段左:Registaxで50枚合成 右:その後Wavelet処理)


     


     



 ・DCR-PC3 ムービー撮影からの多数枚合成(Registaxで295枚合成とWavelet処理:右に衛星2つがぼんやり見えてます。)





E5000のスチル撮影では、2/3インチ500万画素CCDの性能の高さを感じることができます。
これは多数枚合成をしていない1枚のままのデータです。詳細は出ていませんが、色彩や雰囲気などは
眼視の印象がよく出ていると感じます。
E5000のムービー撮影では、シャッタースピードの指定ができるので、色情報が飛ばずに残っています。
Registax処理の効果も最もよく出ています。
DCR-PC3ではシャッタースピードの指定ができないので、色の再現は弱いです。
恐らくはシャッタースピードが1/30固定になっているのでしょう。
色情報のニュアンスを残すなら1/15秒以下の露出が必要だと「天文ガイド」2003/06号にありました。
先日うまく調節できたと思っていたDCR-PC3での絞り開放の調整がこの2夜は今ひとつうまくいかなかった
ようで、手持ちコリメートでは、頻繁に木星のどこかが内蔵絞りでケラレてしまいました。
大量のフレームを連続して生成するのには失敗しています。


あと、今ごろ気づいたのですが、Registaxでの自動フレーム評価ですが、必ずしも人間が個々のフレームを
見た結果とは違うことも多いということです。
自動評価で質が上位にソート選別されていたフレームには、こんな画像もありました。





その結果、多数枚合成の段階で、質を気にしながら、上位からどこまでを合成の候補にするかを調整するときに
質の閾値が低くなるが枚数が多い合成のほうが圧倒的に仕上がりがきれいである場合もあることがわかりました。
上の画像は295枚合成(評価12%まで選別採用)ですが、次の画像は評価上位の10枚だけを選別して合成したもの
です。(評価44%で選別カット)閾値を上げてよいフレームだけを処理している筈が画質は落ちています。





「そんな質の悪いデータをたくさんスタックして、見栄えがよくなっても科学写真としては意味がない
だろう」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、事実はそうではありません。
データによっては、評価が低くても個々のフレームを目で見ればまともな場合もあるということです。

Registaxのプロジェクトファイルはセーブができますので、一旦状態をセーブしますといつでも
セーブ時点のトータルリコール(完全呼出)が可能です。なのでいろいろ一つのデータから合成枚数や閾値
の設定などを試してみるとよいと思います。これは合成後のWavelet処理についても同じです。
大事なことは当日の眼視の記憶に仕上がりを近づけるということです。


この両日間の月の写真を各種掲載しておきます。ちょっとアンシャープマスク処理をかけすぎた
写真も1枚ありますね。眼視でのザラザラとした荒涼感を出したい想いが行き過ぎました(^^;)。
自分で撮影した写真に対して言うのも変ですが、画面でじっと見ているとなんだか癒されます。
惑星写真も癒しの効果が出るほどの水準に早くなりたいものです。今のところストレスの種レベル
の発展途上ぶりですが(^^;)。


 ・2003/05/16









 ・2003/05/17
















○遅まきながら初火星!(2003/05/18早朝。処理は2003/05/20。)


2003/05/16にも狙ったのですが、肝心の空域が雲に覆われて断念し、2003/05/17の深夜(05/18早朝)、
ついに火星を見ました。肉眼直視でも位置がかろうじて分かる程度の悪い透明度下でしたが、望遠鏡ではむしろ
それが気流を安定させているような感じでした。
火星は視直径がまだ小さいのでビデオでも絞りにすぐケラレることもなく、多数のフレームを記録できました。


 ・E5000スチル撮影(枚数が少なかったのでPhotoshopで手動位置調整でのフレーム合成:左はベスト1枚。右は5枚合成。)





 ・E5000 QVGAムービー撮影(Registaxで多数枚合成とWavelet処理)





 ・DCR-PC3 ムービー撮影(Registaxで多数枚合成とWavelet処理)
  各々別データです。
  左から順に100枚合成(閾値5%まで採用)/129枚合成(閾値29%まで採用)/329枚合成(閾値0%まで全部採用)。

          



この夜の火星データも枚数優先で質のパーセント表示は無視して合成したほうがよい結果を得られました。
ちなみに上位評価データだけで合成した結果は次の通りです。(上位27枚合成。閾値74%で「厳選」した筈。)
位置までバラバラです。





逆に言えば質を無視して全枚数合成をかけても、このような「自動評価は高くても実際は悪いデータ」は
実際に良質なデータの上に位置的にかぶらないので、仕上がりに悪影響は出ないと考えてよさそうです。

まあこれもいろいろ試行錯誤して、当夜の眼視の記憶に近い結果を探っていくのが一番でしょう。
位置合わせに関する高度な自動処理が生む気持ちのゆとりが、それをトライする気にさせますね。
これが手動位置合わせと手動フレーム評価ではなかなかそこまで根気が続かないかも知れません。

なお、Registaxでは自動フレーム評価の前段階で個々のフレームの手動採否が可能です。
専用のウインドウをオープンして吟味するやり方もありますが、フレームのフェーダーとSpaceキー
でも同じことが可能で、こっちのほうが使い勝手が格段にいいです。乱れ打ち的作業が可能ですので。

上記で当夜の眼視の記憶にほぼ近い結果が出ています。有名な大きな模様がなかった夜なので
写真的には地味ですが、南極冠の白く光った感じや色合いなどはよく出ています。
眼視ではもっと輪郭がシャープなだけです。その分、大気のゆらぎも見えますが。

「銀次では火星はこれっぽっちしか見えないのか?」と思われるのは、きっと違うでしょう(^^)。
目だった有名な模様のある夜で、安定したシーイング下で、よりブラッシュアップした技術で
私もそれをこれから見極めて行きたいと思います。

当夜1夜だけの印象で言えば、6cm屈折や10cm反射(一般量販店クラス製品)でのベスト中のベスト
(シーイングなども含めて)の一瞬より更に少し上の見え具合を、肉眼で位置が判別し難かった
当日の夜にさえ安定して見せてくれた、という印象です。
先に述べた視直径の小ささと絞りの有効写野の相対的な関係のせいか、木星よりも撮影が楽でした。


○木星画像多数枚合成処理の更に改善(2003/05/24)

いつもお世話になっている「星空観望 掲示板」にも書かせて頂いたのですが、特に私の木星画像は
ピリッとしません。勿論、眼視でも「天文ガイド」表紙のような詳細が見えるのはほんの一瞬である
ような気流下での撮影なので、眼視での印象以上の解像度を画像にたたき出すのは難しいことは先述した
通りです。
ネット上の識者様のHPなどで、Registaxでの画質向上の勘所を再度勉強させて頂きました。
その結果、今までの作業で「どうもチェックが抜けていたかも知れない」という点を数点(も^^;)見つけ
自分なりの勘所としてまとめました。

・Registaxの「Align Frames」タグウインドウでの「Filters」ボックスの「Quality estimate」の
 pixels値を「Registration properties」ウインドウ右上の「Quality」値が0.1-0.2の値に収まるように
 画像合成ごとに必ず設定・確認をすることが、自動位置調整のブレを最小限にする上で重要。
 [私はこの点が結構おろそかでした。結果、微妙にブレて芯がない合成画像に至っていたみたいです。]

・Registaxの「Image Processing」タグウインドウでのWavelet処理は、各フェーダーの右にある
 プレビューボタンをまず個々に押してみて、最も模様の詳細が浮き出るフェーダーのみを一点豪華主義(?)的に
 大きめの値を設定し、白飛びをしたらウインドウ左下の「Contrast」値を下げることで調整する。
 他のフェーダーは添え物程度。特に最適フェーダーの1つ下のフェーダーは値を大きくしても模様は
 くっきりしても詳細や輪郭がぼんやりすることが多いので積極使用はしない。(画像にもよるが。)
 [この点、私はあまり考えずに模様がはっきり出ることを優先するあまり詳細を潰してしまってました。]

・「Colour processing」オプションは「Select Input」タグウインドウだけでなく「Stack Frames」
 タグウインドウにもある。つまり自動評価処理のときとコンポジット合成のときの2つで独立にON/OFF
 ができる仕様になっている。
 [私はどうも後者を時々設定モレしていたらしいです。色情報が乏しいのはシャッタースピード問題だけで
 なかった訳です。]

・ケラレや雲などで翳っているフレームは自動評価処理でよい品質だと判定される場合が目立つので、事前に
 処理対象から外しておくとなお良い。
 [この点は既に上記でも記述しており、留意しておりました。]


それらのノウハウを使って今までのデータで、再度処理をいろいろかけてみました。(下はその一例)
特に上端の2003/05/05の木星については、ようやく眼視での平均ニュアンスを超えて、ベスト一瞬の
詳細も浮き出て来た感じです。3ページ目の冒頭や末尾、そしてこの4ページ目の冒頭にあるデータと
同一ですが、仕上がりは随分しっかりして来ました。最近では処理結果が出る瞬間、わくわくします。




     





他のデータも既出の画像と同一データです。Registax処理に関してはまず一旦この程度にして、
あとはビデオ収録時にいかに高精度のデータを渾身取得するかというところにかかって来ました。
(特に最後の2003/05/16木星はデータの品質が悪いと当然ながらRegistaxも歯が立たない例とも
解釈可能ですね。)
SONY DCR-PC3のどのモードで絞り全開になるか、シャッタースピードを1/30以下に落とせるかも
今日までに実機テストして確認しています。

.....ですが、それから一夜も観測可能な晴れになりません(T_T)。

その間、Philips社の「ToUCamPro」を海外サイトから個人輸入をかけました。個人輸入は初めての体験でして
HPでのショッピング操作では、配送方法の選択に伴う送料の設定がされない(米国内は無料かも)ために
メールやりとり(当然英文)になったり、クレジットカードの有効期限の「年」と「月」を間違って入力
したためにカード審査でひっかかったり(さらに英文メールの往復が続きました)、いろいろ冷や汗&
苦笑いものでしたが、どうやら発送手続きまでは2003/05/23に到達したようです。

オランダ本国では生産中止になったそうで、世界の市場在庫の残りを探す状況だそうです。生産側は
「普通のWebCamだし〜ぃ♪」(なんで語尾上げ?)とばかり安易に出荷を辞めてしまったのでしょうかね?
確かに普通のプライベート中継やチャットなどで使うには生成動画の圧縮率が低くデータが大きくなりそう
など、天体観測用の貴重なメリットが裏返し的にデメリットとなり、操作上の高機能も「使いにくい」と
評価される側面もありますね。
これほど今、世界中の天文観測者の中で話題沸騰の(というかもう世界では普及して日本が遅かった?)
安価(一万円前後)で優秀なWebCamなのに...。
入手される方は急がれることをお勧めします。(まだ到着まで私も油断禁物ですが。)

「星空観望 掲示板」でも識者様がURLを紹介されましたサイトです。私も偶然そこで日本配送可能を
みつけ注文しました。顕微鏡科学の祖、レーフェンフク氏の初期型顕微鏡のレプリカ版をメインに販売されて
いるユニークなサイトで、その顕微鏡の撮影器具として「ToUCamPro」を扱っておられます。

販売サイト(www.pocketscope.com)


到着後、機体改造などの手間がまだこれからありますが、更なる高解像度撮影に向けて夢はどんどん
広がって行く感じです。(元来のメインの趣味であった筈の作曲制作もこんな手応えがあったらなー....。)


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