--- 直リンクでのご来訪の方々も居られますので、以後カウンタを本コーナー各頁にも。


 [2003/04/13-04/27]  [2003/05/03-05/05]  [2003/05/10-05/11]  [2003/05/15-05/24]
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 [2004/10/14-10/29]  [2004/11/02-11/25]  [2004/11/26-12/21]  [2004/12/21-12/29]


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○2004/02/06木星画像の最終処理(データ処理は2004/02/24。)


前頁「銀次の部屋14」で「撮って出し」画像とあまり結果が変わらなかった2004/02/06の木星画像の後処理
について、最終結果を掲載しておきます。私としてはベストの後処理ですが、あまり変わらなかったとも言えますかね。
ただもうそれから2夜ほど木星は新たに撮影をしており、それらの掲載も待ち状態なので、この夜の後処理ばかりに
こだわっている必要もなくなりました。「最高記録」はその後も続々更新している訳です。
これは2004/02/06時点では想像もつきませんでした。もっと上が望める訳です。いいですねー....でも大変(^^;)。







画像は同じもので1つは縮小です。1526コマ合成のものです。
先に書きました通り、RegistaxのWavelet処理の設定を「Linear[1:1]」で処理するのが、私の木星画像には合って
いるようです。そして6つのフェーダーのそれぞれを結構あちこち動かします。それは結局「Dyadic」で上から2つめ
のフェーダーを中心にあまり多くのフェーダーを動かさない感じで来たのと同じ事をしている訳です。同じ周波数帯
あたりを更に細かく調節しているということです。
「撮って出し」のほうがより多くの情報を含んでいるようにも思えますが、私が銀次とNexStar5で見ている木星は
この最終処理のニュアンスにとても近いです。Windowsでは少し色が緑がかってます?ちょっと変ですかね。
iBookなどMacintoshではちょうどよい色調になっているかとは思いますが....。


○HCオルソ12mmでの木星!(2004/02/20。データ処理 2004/02/20-24。)

笠井トレーディングさんの「大放出」セールで入手したHCオルソ12mmをNexStar5に付けて木星を撮影しました。
月面写真でも眼視でもLVと次元の違うほどの切れ味のよい高コントラストですから、木星像についても一層の解像を
大いに期待した訳です。そしてその狙いは期待以上の効果となりました。
この夜はとても暖かく気流も恐ろしく安定していました。それも高解像に一役買ったでしょう。
この夜の画像は縮小版をレオポンさんの掲示板に速報してました。ここではフルサイズ版も一緒に公開します。
縮小版の切れ味、フルサイズ版の詳細、両方がいい感じに思えますので、ちょっとゴチャゴチャしますが両方併載します。
先日の「撮って出し」の「高密度に中身が詰まった詳細感」と後処理後の「良階調、高解像度」が同居している感じです。
この夜の木星が次の日(下記)を含めて「最高記録更新」でしょう。HCオルソは期待以上の導入効果でした。
コストパフォーマンスで言えば、きっと比較対象がないほど超お勧めです。素晴らしい製品です。


・2004/02/20 23:57(1727枚合成)





・2004/02/20 23:59(1703枚合成)





・2004/02/21 0:01(1638枚合成)





ただ気になることもあります。木星本体周縁部に青にじみがあります。これはHCオルソの色収差ではありません。
私が撮影現場でモニターを見ながらピントを合わせやすいように撮影時に彩度を上げすぎているのが、後処理で
引き算できないほどになっているということです。画像の階調、詳細の識別に彩度強調は有効です。
土星本体などは良い例ですね。ただ夜なのに背景が青くなり、その青が天体周縁部ににじむほど、というのは
やりすぎでしょう。次回からはちょっと撮影時の彩度を抑えます。後で彩度を上げるとノイズも増えますので
極端な低減もしませんが。

今回、高速度撮影はやはりしています。フレーム速度は30コマ/秒。シャッター速度は1/33秒です。
安定した気流状態とあいまって、木星がぴたっと止まった感じでいいですね。

2本の太い縞に挟まった中央部の白い帯部上のフェストーンと呼ばれるヒゲ状の微細模様も、実は
小白班がゴチャゴチャと集合したものであり、小白班周縁部がヒゲ状に見えているらしいということが、
これくらい高解像になればわかりますね。127mm口径画像にしては、これはなかなかヤリますよ(^^)。

あと、残念なのは折角の高解像度なのに、それを木星本体の模様が地味な部分が写っているために、
高解像度を実感したいのに、第一印象では、あまり感じることができないということです。
いつも私は見映えのよい大赤班が見え出してから消えるまでの3時間を集中して撮影をしています。
大赤班右側の縞の中に白線が見えますが、ネット上の他の方々が撮影された高解像度の木星像ではその白線が
小白班の列に分解されるようです。私は今までそれをぼやけた輪郭の白線としか捉えられていません。
kkozakさんのETX-105ECではここがしっかり小白班に分離しています。105mm口径なのに恐ろしい高性能です。
(うーん。やっぱり惑星撮影はETXが欲しいか....。いやいやNexStar5でもがんばりますよ^^;)。
なのでぜひこの後の時間帯に木星の倒立像右の白線を小白班列に分離したいと思いましたが、ベランダの屋根
にかかってしまい、断念しました。今思えば近くの空き地にでも出撃するべきだったかと思いますが、
他にも予定がありできませんでした。撮影時間間隔が短いのも同じ理由です。撮影開始時点で木星はもう結構
ベランダの屋根にかかりつつありました(^^;)。


○翌日、乱気流下での大赤班、衛星と影(2004/02/21。データ作成は2004/02/21-25。)


翌日も日中から夜にかけて天候は予想外に良くなり、昨夜の小白班列の残念もあり、撮影を試みました。
ところが、昨夜とは違い、気温が落ちたことと大赤班の見える時間帯が早かったこともあり、気流はすごく
荒れてしました。輪郭はザワザワ。まるで清流の下の小石の模様を見ようとしているかのように、
本体にもひどい時には何本もひっかき傷のような線が上を流れてました。
なので高解像については今夜は期待できないだろうと思っていました。

でも逆に言えば、高速度撮影の効果を試すには前夜よりよいケースだとも言えました。
フレーム速度30コマ/秒。シャッター速度1/50秒。昨夜より一層速いです。撮影時の彩度はいつもより
意識して下げました。ピント合わせはいつもより手間取りましたので慎重に合わせました。
すると倒立像右下に衛星の影がくっきり黒々とあるのがモニター画面で見えました。
これは今までなかったことです。ここまで影が真っ黒に動画状態で見えるというのは、やはりさすがの
高コントラストのHCオルソだ!ということではないでしょうか?

がぜんやる気を出してそれから14シーケンスの撮影をしました。最後はもう気流が大暴れで、ベランダの
屋根までは少し余裕があったものの、ハードディスク残量もわずかになったこともあり、継続を断念
しました。選抜した11シーケンス分の画像を以下連続で見て下さい。
上から順に1756コマ、1884コマ、1931コマ、1600コマ、2048コマ、1738コマ、1932コマ、2016コマ、1892コマ、
1811コマ、1279コマの合成です。撮影日時はおよそ2004/02/21 21:24~21:32です。















やはり最後の方はもう気流ブレがどうにもなりませんね。なので最後のコマは1300コマ手前で撮影を中止しました。
木星探査体からの画像のように、木星本体に落ちる衛星本体とその影が並んでいるような絵を期待して、何とか
ハードディスク残量を伺いつつ、衛星が木星の前に入った以降を狙いたいと思いましたが、乱気流と木星の輝度のため
に写ってませんね(^^;)。残念です。まるで影だけを残して本体は木星の裏に隠れたみたいに見えますね(^^)。

撮影時彩度を落としたので、今回は周縁部の青にじみはないです。よかった。検証成功です。
今回は追尾も完全安定でなく、写野中を適度に木星がフラフラしてましたので、インターレース処理の線は出ないと
思っていましたが、出ましたね(^^;)。
なので当夜分はは縮小画像のみを公開します。縮小することで随分その線はましになります。同時に詳細も丸められて
しまっている訳ですが、昨夜分と違い元々気流ブレのせいで詳細が望めないと思えば、縮小化による詳細丸め込みは
まああきらめもつきます。
経緯台モードでの追尾修正の際に、縦横を混乱してしまうので、ToUCamProの向きは地上の水平垂直に合わせてます。
今後は少しでもこの線が目立たないように、追尾調整直後にToUCamの縦横を木星像の水平垂直に合わせて修正すること
も考えないといけません。後処理で像を水平に戻しているので線が斜めになるのです。木星の縞に対して線が並行なら
あまり線は気になるものではない筈です。
でもなんで「De-Interlace処理」もしているのに、私のToUCamProでの木星像だけそんなものが出るのかな.....(泣)。


その線は目立ちますが、上記の連続画像のうち一番上のものは、詳細も結構写っているようですので、フルサイズ
画像も併載しておきます。
最初の撮影開始のときには気流安定をじっくり待ったせいもあるのでしょうか。撮影直後にはすぐに気流は
暴れだしたように記憶してますが、それでも高速度撮影の効果は出てますね。





案外結構、いいですね。念願の大赤班右の縞中の白線が小白班列にちょっと分離してます。
インターレース線のせいで白線が分割されているだけではなく、実際に分離もしてそうです。
iBookで後処理した後、Windows機でも表示濃度は何例か見ていますが、ご覧になる時には画面輝度を適宜最適
にして見て戴くともっとよく実感して戴けるかも知れません。
今までの木星画像を振り返ってみると今夜のこれもなかなかの出来です。昨夜の3枚と併せて「最高記録更新」です。
昨夜この部分を撮影してたらもっと分離したかも知れないですね。逆に言えば今後気流次第でそれらを狙うことは、
NexStar5でもやはり可能のようです。(今後楽しみでもあり、大変そうでもあります.....^^;)


以上、この2日分の木星像でHCオルソの劇的な導入効果、高速度撮影の効果は充分検証できたと思います。
いかがでしたでしょうか?



○木星:そろそろベランダ撮影ではシーズン終焉(早いな~)か。(2004/03/06。データ処理は2004/03/06-08。)


大赤班の見える予定の夜は天候が悪く、またこのところ再び寒い日々が続いたために、木星撮影の機会は
なかなかありませんでした。一晩がんばれば木星は自転が速いので、大赤班はいつか見える筈なのですが、
ベランダでの撮影では最近は23時手前で撮影時間帯終了となります。大きな庭がある家が羨ましいです。
近所の空き地を探して右往左往もなかなか手間でして...(^^;)。気流が安定しかかってからベランダから木星が
消えるまでには1時間ほどの余裕しかなくなって来ました。そろそろベランダからはシーズン終了になりそうです。

先日来、弊掲示板のご常連、じゃみろさんが写真と共に報告され、ネット上で話題となっていました木星上
で赤外領域で顕著に見える巨大円盤状撹乱現象、私の画像にも写っているようです。
自転とともに下の倒立像での赤道左端でだんだん(裏側に回って)消えていく様が記録されています。
特に一番上の画像で、赤道左端に至る部分で各縞が不鮮明に断裂したようになっているのが、その現象です。
以前より輪郭は不鮮明になっているのでしょうか。でも現象が先月来持続しているのが驚異です。
規模で言えば地球2つ分ほどの直径の大撹乱なんでしょうかね。

その一方、私の木星像としては、また「最高記録更新」となったようです。
上から時系列順で1616コマ、1401コマ、1252コマ合成です。NexStar5+ToUCamPro+HCオルソ12mmです。
真ん中の画像では、念願の大赤班右の小白班列の自然な完全分離もできていますね。赤道帯のフェストーンの
ザワザワ感も各画像とも良い感じです。







一番上の画像は衛星も写ってました。同じ画像を再レイアウトします。





今回は前回のような走査線に悩まされることはありませんでした。弊掲示板のご常連、じゃみろさん、K&Rさんの
貴重な実験報告で明らかになりましたが、高速度撮影で毎秒あたりのフレーム数が多くなると走査線が目立つようです。
私は撮影にCCD面上で対象がかっちり固定されたときの弊害かと思っていましたが、そうではないようです。
詳しくは分かりませんが、カメラでTV画面を撮影するときに速いシャッタースピードでは走査線スキャンの後が
画像に残ってしまうのと現象的には似ていますね。フレームレートを落とすことで1コマあたりのスキャンが
平均化するのかもしれませんね。
データ的にはじゃみろさん、K&Rさんで値は違ったのですが、今回は私はフレームレート:20コマ/秒、
シャッター速度:1/33~1/50秒を採用しました。また今回写野に木星を導入して安定させた後、ToUCamProを回転
させて木星の水平方向とToUCamProの水平方向をあわせました。

結果、走査線は画像から消え、画面硬調化も意図に見合う必要充分量を設定することが可能となりました。
(じゃみろさん、K&Rさん、ありがとうございました。)
試しに一番上の画像に対して、いつもよりやや硬めの画質処理をしてみました。前回はここまでの硬調化は走査線が
目だってしまいダメでした。これはレオポンさんの画像UP掲示板に速報したものと同一です。
弊掲示板ともども概ね好評を戴きました。皆様、ありがとうございました。





案外、来年の火星もこれで充分かも、と思えてきました。例えば現状の5インチから7インチ程度の少しばかりの
大口径化や銀次の自動追尾への投資で、現状の最高値よりどれだけ導入効果を出せるかが不安になって来るほど、
現状の出来がよくなって来ている感じです。
中古NexStar5+すり切れToUCamの「意地」みたいなものを昨夜の木星像では感じられ、オーナーである私のほうが
タジタジかもしれません(^^;)。

最近、銀次250Dを眼視用にベランダに出すのも翌日腰が重い感じがしますので、銀次の赤道儀化やメイン撮影機材の
大口径化への躊躇は尚更です。(おいおい、ますますこのコーナーの題名と中身が違ってしまう.....^^;)

実際、これ以上の画像は大口径でしっかり画像を撮っていらっしゃる方の画像を楽しませて頂けばよいとも
言えますからね。今後、銀次を本格運用できるのか不安だと思えば尚更、銀次への赤道儀化など増強は
今一度考えるべきかもしれません。

今回、撮影時に青カブリを消し切れてませんで、後処理で青を落としましたら、本体の淡い肌色が
消えてしまい、まるでモノクロ画像に後で黄と赤を付加したような絵画的な仕上がりになりましたが、まあ解像感は
自分の木星としては最高記録更新と言ってよいと思います。
kkozakさんのETX-105EC(つまりもっと小口径の105mmです)での木星像のような、一層クラス超越な素晴らしい
木星像もネット上にはありますが、自分では127mmでこのくらい撮れれば、これ以上の画質向上は良いかなあ、と思います。

もうこの先は気流などの条件次第ですね。上にも書きましたが気流が安定し始めてからベランダで撮影できる
時間はわずかになって来ましたので、今シーズン、木星撮影を続けるなら外に出ての撮影になります。
まあ私は天文以外にもいろいろやることがありますので、これ以上の高解像を求めて野外に日参することは
ないかも知れません。

お金をかけ次第で画質があがるというのは、あまりに当然のことで、あんまり私は興味はないです。
これだけたくさんの高級機種をお持ちの方々がネット上にいらっしゃるので、それを楽しませて頂く領域と
いうのがあるかと思います。でないと最終的に宇宙に浮かぶハッブル望遠鏡と勝負しないといけなくなります(^^)。
まあそれは極端な言い方としても、ネット上でのあらゆる識者様の画像よりも高解像で豊かな階調の惑星画像でないと
イヤだ、なんて思いません。当然ですが。なので大口径病は私のところにはやってこないでしょう。


○舌の根も乾かないうちに...銀次増強への夢?国際光器さんのジョンソニアン赤道儀台情報(^^;)/(2004/03/12)


現在、GINJI-250鏡筒の重量(15kg)を同架できる赤道儀はかなり高価なものしか存在しません。
高価でも実は構造がグラグラで心もと無い製品もあります。また耐荷重量の数値的には問題ないのに、
自動追尾を開始すると共に木星の縞模様が見えなくなってしまう微振動が発生するという機種もあると
知りました。
来年の春あたりに発注(納期3ヶ月で来年の火星に間に合わせる)するとして、それまでに笠井トレーディング
さんから、世界のどこかから安価で必要最低限の機能を載せた耐荷重に余裕のある赤道儀が発売されれば
嬉しいですが、少なくとも現時点では、国際光器さんのジョンソニアン赤道儀台が最も銀次にはフィット
していると感じています。特に価格は魅力的です。

構造的には簡易赤道儀と考えるほうがよさそうです。これで長時間の銀塩写真での星雲撮影を考えては
きっとだめでしょう。ですが惑星をToUCamで狙い、Registaxを使って後で追尾をし直すような現在の
撮影では、これはなかなか使えるかもしれませんですよ。
実際、今私はNexStar5の初期設定時に北に向けるのも磁石さえ使ったことがありません。水平だけは
三脚も鏡筒とも厳密にとりますが、Auto-Alignでの2つの基準星のアラインメントも実は無修正のまま
オッケーを出してます。その後、ファインダーとコントローラで手動導入した惑星像は、時折コントローラで
手動補正はしますが、結構長い間、狭いCCD写野から逃げて行きません。CCD写野の中に惑星像が残っていれば
後でRegistaxで完全追尾ができます。なので赤道儀としての初期設定と精度はこの程度あれば必要充分か
と思ったりします。(でないと元から北極星の見えないベランダで赤道儀化など考えません。^^)

心配したことは以下のようなことです。これらを満足しないと結局、ベランダでのToUCam惑星撮影は無理です。

・水準器と方位磁石はついているとのことだが、底面に水平をとるためのアジャスタはあるか?
 ベランダは水はけのために少し外側に向いて斜めになっていると思われ、水平を調整できなければ
 高精度の初期設置は無理。これは追尾精度に影響する。

・モーター駆動開始とともに微振動で木星の縞が見えなくなったりしないか?低倍率の星雲観望のレベルで
 なく、高倍率の惑星観望において、そのあたり心配はないか?(観望が大丈夫ならToUCamは大丈夫でしょう。)

・高速動作時、および追尾開始後のモーター音が周囲の迷惑にならないか?ベランダでの使用なので、これは
 とても重要。結局音が気になって一式を車で近くの空き地まで運ぶなら稼働率は下がり購入価値は下がる。

・スーパーナビゲータ(まあ当面買わないが)も同様に厳密な方位・水平設置が導入精度に影響する製品
 だが併用可能か?赤道儀台を水平にして、そこからの追尾となる?それとも連動モードがある?


国際光器さんにメールで質問していましたが、これら全て、問題なしとのことです。スーパーナビゲータ
とは「連動モード」もあるそうです。(迅速なご回答ありがとうございました!)
すごい製品ではないですか!価格も重量も赤道儀よりは機動性がありそうです。
うーん。いいかも....(^^;)。まあじっくり考えます。1年間お小遣いためないと.....(無理かも^^;;)。
「銀次の部屋」をご覧になっているドブソニアン派の皆さん、ぜひご参考です。また導入のご経験がある
方は宜しければノウハウ・情報を「掲示板のコーナー」にお知らせ下さい。



○先日の木星像の追加後処理。(2004/03/06分。2004/03/06-03/12処理。)


2004/03/06の木星3画像のうち、よく見ると真ん中の画像が最も詳細が写り込んでいるようです。
先日画質強調した1画像めより、大赤班の右の縞中の小白班列はよく見えているようです。
なので、同様に画質を少し硬めに仕上げ直してみました。





自分で言うのは変ですけど(^^;)、いい感じです。念願の小白班列の淡いニュアンスの叩き出しもできているようです。
あまりに詳細が画像の中に含まれているので、無理を承知で少し拡大してみます。





後処理で拡大しているので、あまり大きく拡大するとボケるだけですが、この程度なら更に詳細が見えてくるほど
この画像には詳細が含まれている感じですね。バーローレンズを使って撮影時の拡大率を上げた撮影をしておけば
よかったですね。それほど気流条件がその夜は良いとは思いませんでしたが、拡大に耐える画像が撮影できた
ようです。今後、機会があればバーローレンズの併用で撮影時に拡大率を稼いでおくことも考えたいです。


○ついでながら....更に昔のネタの再処理(2004/02/20分。2004/03/12処理。)


同様に本ページ上方のの2004/02/20の一番上の木星像に関しても、オーバー気味の硬調処理と拡大を
後処理でやってみました。ザラザラになって模様か処理のアヤか分からなくなるだけだろうと思いながらの
作業でしたが、意外にも興味深い結果となりました。最初は走査線がない画像なので硬調にしたらどうか?
という程度の試行だったのですが。

先日来話題のIR領域での巨大撹乱(2004/02/末頃)と同じ領域で妙に泡立った部分があり、その先行現象かと
思っていました。先の公開でも既に顕著でしたが、今回のオーバー気味の後処理で、吹き出物的な噴出現象が
見えましたので処理結果を急遽公開します。
他の部分のザラザラ(本当の模様か画像の荒れか分からないですね)はご容赦下さい。

ただその吹き出物状態の部分は処理のアヤでなく明らかに普段見られない異常構造が存在しています。
本ページ上方の公開分でもぼんやり見えていました。比較してみて下さい。
(下記2つは同じデータ。下が後処理で若干拡大。)







○バーローを使っての強拡大撮影...失敗!...でも...。(2004/03/14。2004/03/14-03/20データ処理。)


前回の撮影時に、もう少し撮影時の倍率をあげて詳細を記録するのを試したいと思いました。
なかなか仕事の終了時間と木星の大赤班の出没時刻と天候の都合があいませんで、またその後処理も同様に時間が
かかりました。特に後処理は撮影時に色相の調節が不十分であったために緑カブリがひどく、模様の温存/強調処理と
色相補正の兼ね合いはかなり難しく手間がかかりました。

まずはテレビュー2倍バーローをHCオルソ12mmに装着し、6mm(208倍)相当にしての木星撮影ですが、
これは大失敗でした。NexStar5を導入してから幸運にも、ずっと毎回状態改善の方向で歩んで来ましたが
今回は初めてとも言える大失敗でした。いろいろ後処理をやってみましたが、画像を半分に縮小してもこの程度です。
(1371コマ、Registax2での合成。)





失敗理由は明快です。天候良好で気温も高く安定気流を期待できたのですが、仕事からの帰宅が遅くなったので、
大赤班が見えている時刻帯にこだわって、充分な温度順応をできないまま撮影を開始したことです。
更に、大赤班が見えている時刻が早い時刻帯(20:00-21:00)だったために、まだ充分木星が高度を保っておらず
上空のジェット気流より地表からの上昇気流の影響が大きかった(ユラユラでした)ことです。
更に更に(^^;)、この条件下では口径127mm/焦点距離1250mmの主鏡に6mm(208倍)相当は明らかに過剰倍率
でした。主に撮影時から予想された主なこれら3つの理由によって、さすがのNexStar5も実力発揮はできませんでした。

この失敗は「撮って出し」状態で既に確認できておりましたので、頭冷やしてまずは遅い夕飯をとり、それから
ベランダの屋根近くまであがった木星を充分温度順応できたNexStar5に、バーローを外してHCオルソ12mmで
撮影しました。
大赤班はとっくに居なくなっておりましたし、直前の大失敗もありましたので、まず写真映えはしないだろうと思って
ました。ところが、RegistaxのWavelet処理で画像が浮き出た瞬間、久々の鳥肌状態でした。





これはまたいい感じです。大赤班がない時にもしっかり写して置かないといけないという思し召しですね。
逆に言えば上記の失敗例での原因分析は当たっていたということになります。
温度順応と撮影対象の高度は画像の出来にものすごく影響するという当たり前の話なんですが、今回、身に染みて
それを実感することとなりました。それにしても、ものすごい差ですね(^^;)!
冒頭に述べました緑カブリのせいで後処理は難航しました。今も色相が少し不自然ですね。輝度を抑えても一部
白飛びも抑え切れませんでした。その一方、模様の詳細度はものすごく、今まで見たことのない巨大白班が赤道部左端
などに見えています。大赤班が消えてから2時間後くらいでの撮影です。(1393コマ、Registax2合成)

アイピースの焦点距離も口径と撮影条件を考えて選択が必要ですね。これも当たり前の話なんですが、手持ちに
バリエーションがないもので...(笠井さんのウインターセール、終わってしまったし....^^;)。
月面を撮るにも12mmは実は過剰倍率(全体を写せない)ですし、来年の火星には12mmは小さいかも、と
思い始めました。木星の大きさなら12mmでいいのですが火星は接近時でも視直径がもう少し小さいですね。
急速にHCオルソ18mm(バーロー併用で9mm相当)の必要性を感じるようになってきましたよ。
(笠井さんのウインターセール[10%off]、終わってしまったし....^^;...また書いてる^^;)

先日このページ上方でベタ褒め持ち上げしました国際光器さんのジョンソニアン赤道儀台ですが、先日US仕様の
デモ展示使用版を1年保証付きの安価で国際光器さんがネット掲示されてました。掲示板のコーナーのご常連様に
その情報を戴きましたが、即金は今の私には無理です。
(冬場にオイル漏れして壊れた、駅まで通勤用の原付バイクの急遽買い直しがとても痛い....。)
ローンが組めるなら、と翌朝電話を国際光器さんの始業時にしましたが、既に売れておりました(泣)。
お金持ちは支払い方法の相談やお財布の不安なく注文をズバッと入れられるのでこういう時強いですね。
あーなんかすっごく落ち込むかも(^^;)。

今回の安価提供の機会を逸したせいで、却って以後、現金正価で買う気持ちがなくなってしまいましたよ(^^;)。
実際にはUS仕様はアジャスタ、磁石、水準器、基盤カバーはないそうで、違うものなんですが。
特にアジャスタがないのは、ベランダで使う私にはちょっと致命的かもしれないと思ってあきらめました。

まあ「銀次増強なら本格赤道儀。でなければこのまま使え。」という思し召しだと見ました。
本格赤道儀じゃないけど無理矢理GPDに載せてみますかなあ...。(GPDを持っていたら試せますけどね。それも
ないのでダメだったとき出費が痛いですよね。どなたか15kg+鏡筒バンドの荷重をGPDに載せられた方、おられ
ませんでしょうか....。)

そもそも最近の木星像の精度で来年の火星を撮ること、それに何の不足があるものなのか、そもそも増強が
必要かもう一度考えてみたいと思います。私にとっては、なけなしの小遣いでやる趣味ですので、投入する
出費と期待できる効果の比はとても重要です。


○木星。大赤班を狙うもベランダの屋根の向こう....。(2004/03/20。データ処理は2004/03/24。)


前回の木星ですが、Windowsノート機の液晶画面でみるとまだまだ深緑が残ってますね。
自然な色相への復帰は難しいですが、もう少し緑を落としてみました。なんだかよくわからない結果になって
しまいました。せっかく詳細が超絶に写っているのに、色相の問題でオドロオドロしくなってしまい、とても
残念です。





以下は2004/03/20の木星です。もうすぐ大赤班が出てくる予定でスタンバイしてましたが、出現時刻には
ベランダの屋根に消えてしまいました。残念です。以前よりかなり木星の出が早くなっているんですね。
一旦設置したNexStar5の角度からは既に木星はベランダの屋根に消えてましたので、あわてて三脚を縮めて
覗き込むようにして大赤班出現前の木星を撮影しました。
ベランダの屋根に再び消えるまで、自動追尾設定のやり直しをやる時間のゆとりもありませんでした。
屋根ギリギリではベランダ気流の悪条件を避けられる筈がありません。なので今回は前回より少し詳細度は悪い
ですかね...。でも縞の中の濃淡はよく出ています。画像の階調は良いと言えますね。
その一方、現場で暗いモニタを試行錯誤した効果か、今回も緑カブリはありましたが、補正可能な範囲でした。
色相も詳細度も揃うのはいつの日か....(^^;)


画像はそうして何とか捉えた4シーケンス中のベストの1つで同じものです。後処理で階調補正と画質強調に
差を持たせたものです。どちらがきれいに見えるかは、表示側PC環境によって変わる感じです。






大赤班が出てくる直前ですから、赤道帯の画面左寄り付近が、以前見られた赤外領域で顕著な巨大撹乱があった
場所です。わずかに痕跡がある程度でしょうか?画像下側の縞の左が少し不規則な感じではあります。
巨大攪乱そのものは消長したのかもしれませんね。


○(追記)2004/03/20の木星の再処理。(2004/03/26データ処理。)


上記2004/03/20の木星ですが、Windowsノート機の液晶によっては暗すぎてよく見えない場合があると
知りました。困ったなー。WindowsPCも他のAV機器やMacintoshと同じ色空間使ってくれよ...(泣)。
以下、少し処理を補正してみました。上記の画像が暗かったWindows機では、このくらいが自然に見える
ようです。Macintoshでは白の部分がツブレたり、木星周辺の背景にムラが出てしまうかもしれません。
でもこうして見ると、大赤班がないので迫力はないですが、結構な詳細度もある画像のように思えてきました。
色相、階調、詳細度、おおよそ揃って来ましたね。あとは大赤班の登場で一気に「127mm木星免許皆伝」と
行きたいものです(^^)。









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