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○1ヶ月ぶりの晴天!火星!(2003/07/02夜。データ化は2003/07/03-05。)


前のページの2003/06/05の夜以降、約1ヶ月、京阪神地区は雨と曇ばかりでした。
2003/06/08の夜半前に西天が晴れましたが、火星が見える深夜の東の空がクリアになった夜は
1夜もありませんでした。(私の住む宝塚市付近だけかなー。)

ようやく2003/07/02になって、深夜の東の空がクリアになりました。
火星もランランと輝いており、1ヶ月前に撮影した時のビデオカメラの露出設定では輝度オーバーになるほど
明るくなっていました。
来週一杯が2003/06/05に撮影したような、有名で顕著な模様が観測可能時刻帯に見えるチャンスで、
2003/07/02はその予行演習と火星の別の面の模様撮影の2つの理由で「がんばり時だ」と思い、
仕事からの帰宅後、深夜にがんばってみました。(翌日以来、激ねむです。週末の今日まで響きました。自業自得。)





いかがですか?前回2003/06/05の写真で火星の見えない部分に隠れていた子午線湾からオーロラ湾まで
のあたりが鮮明に写っています。
左から順に、目視での122枚選別、220枚選別、127枚選別でのRegistax多数枚合成です。
接眼鏡はVixen LV4mm(312倍)、火星像の大きさの差はビデオカメラのズームレンズの拡大率の差です。
ビデオカメラは毎度同様、ドブソニアン経緯台の重量バランスを配慮しての手持ちコリメート法での撮影です。

前回より模様が少し顕著でない地方の撮影なので、前回よりパッと一見したところ、少々地味かも
知れませんが、写真の精度は前回より格段に上がっていると思えませんか??

南極冠(天体写真は倒立像が基本なので火星像上端)はまだまだ大きいですが、下端がうっすら白いのは何でしょう?
北極冠の生成?それとも雲?(そういえば子午線湾の下[=北]のアキダリア海が他と不相応に不鮮明かな?)
それとも接眼鏡とビデオカメラレンズによる単なる色収差ですかね?多数枚合成のアヤにしては全部の処理結果に
大小なり出ているので、地形なり収差なり何か実在[=処理のアヤ以外]のものが写っているように思えるのですが。

前回、ビデオカメラのズームで最も大延ばしにした画像を最終的に縮小させると、とても画像が締まることを
教わりましたので、今回は同時にやってみました。
上記の右端の拡大画像を半分サイズに圧縮しましたら、上記真ん中と同じ程度の大きさの画像になりましたが
解像感の差は歴然です。これって一つのノウハウだと言えますねー。
火星についての私なりの今までのベスト画像がこれですね!
(やっぱり天文雑誌に前回分とまとめて今から投稿しようかな....??)





「えー。銀次250ってこんなにすごいんだ!」と撮影した自分自身で驚きました。
RegistaxでWavelet処理をかけて浮き出てきた画像の結果を見た瞬間、鳥肌が立ちました。
Photoshopでトーンカーブ、アンシャープマスクなどの後処理をして、もう心底、満足の出来です!!

眼視では当夜にほぼこの程度の模様が見えていました。ただ火星全体がかなり明るく輝いているために模様の
コントラストはもう少し弱い印象でしたから、ここまでの強いインパクトはなかったです。
でもベストの瞬間に見える細部の蓄積はこんな状態です。多数枚合成画像にすると、火星の部分部分で
そのベストタイミングが違っているのを、全部蓄積できる感じがあります。
(木星では「眼視の印象以上には画像記録できない」と感じた私ですが、この差はどこから来るのでしょう?)

ちなみに今回、横方向を眼視の印象にあわせて640/720=8/9の割合で詰めました。
DVムービーカメラSONY DCR-PC3からiMovieにデータを取り込み、ベストのシーケンスを選抜した後、
ムービー書き出ししたデータは、なぜか640×480pixelsで出力されず、720×480pixelsで出力されます。
Windowsのムービー取り込みソフトでもこの傾向はあるらしいことを知っていたので、そのため却って
前回の合成の際には、そのことについては「何かの処理マージンのせいかも」と軽く考えてました。

でも、結局その横伸び状態はWindowsにムービーデータを持っていってRadToolで無圧縮AVI(+音声カット)データを
生成するときにも、更にRegistaxを使うときにもキープされたままで、最終画像まで横伸びの状態が持ち越されてしまう
ことに気づきました。

ちなみに2003/06/05の火星3枚も同じ要領で横方向を8/9に詰めました。(下記)
既に前ページの結果を見慣れてしまったので、なんか不自然で、見栄えも不思議に落ちる気がします。
でも残っているムービーを再生して印象を確認しても、これが正しい縦横比のようです。





中央と右端の2枚については、Registax処理をやり直してみました。
手持ちコリメート法ならではのブレ、視野周辺での撮像の歪み、絞りでの部分ケラレなど、理想でないフレームの徹底排除
とスタックポイント選定の試行錯誤を繰り返して、可能な限り元データから得られる理想の仕上げに近づけたつもりで、
その差は若干ながらでも詳細模様のシャープさに反映できていると思います。

目視選別33枚および105枚での多数枚合成です。[前回151枚全部無選別および目視選別86枚]
でも前ページの初公開時ほどのインパクトはないみたいですかね? 見慣れてしまうというのは、ある意味怖いものですね。
初公開時の縦横バランスは、絵的にもとても安定していて、見る側が暗黙中に思う「火星とはこういうものだ」という理想の
プロポーションに偶然近かったのでしょうね。その分、修正後は真実に近くなったにもかかわらず、絵画的に不安定になった
印象の分、損しているのかも知れません。

前回は顕著な模様がありましたせいもあって、好反響を皆様からたくさん頂戴致しました。ありがとうございました。
でも写真の精度・出来で言えば、今回のほうが上ではないかと私が思うのも、このような同条件比較で実感頂けると思います。
どちらにしても前回、今回、私は大満足しています。


  



今まで木星などでは今ひとつぴりっとした画像を公開できませんでしたから、ある意味、銀次の逆宣伝になってしまって
もしかしたら笠井社長にご迷惑だったかも知れませんが、これからは銀次の拡販にきっと貢献できると思いますよ(^^;)/

私はほんとにこの銀次250、素晴らしい製品だと思います。
機種選択のときはシュワルツ150とR200SSとこのGINJI-250Dの3者で本当に迷いましたけど。
ドブソニアン経緯台もとても動きがスムーズで、帰り新参の私にはとても扱いやすいです。

上記写真の通り、鏡面精度も火星観測・撮影に充分です。そのため口径の大きさがとても有効になる訳です。
超高精度の屈折レンズや反射鏡など光学精度においては、きっと上には上があるのでしょう。
でもある程度以上の光学精度(レイリーリミット:波面精度1/4λ以上)を超えれば、後は主鏡口径がより大きく
斜鏡遮蔽率がより低く(銀次は25%)、斜鏡支持脚がより細いことが、火星観測には、より重要な要素になるのではないか、
と私には思え、それを超低価格で実現している銀次250は全くのお買い得品だと私は言えます。
多数枚合成がソフトウエアツールで効率化されて以来、惑星撮影には必ずしも赤道儀は不要になりましたし。
(その動かぬ証拠が上記火星写真であるとも言えますね。)

最近、銀次300が出ましたね。重量(銀次250でも26kg)と価格を考えると、私は悔しくない(ちょっと負け惜しみ入ってますが)
ですけど、銀次250のこの精度で300mm口径の製品でこの価格なら、きっとものすごくお買い得な製品でしょうね。
どなたかの使用レポートをお待ちします。

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ToUcamProは今回も出番なしです。月が近くにあれば、ピントや露出制御などを月であわせて火星に向けられる
ので、操作も簡便にできそうですが、この夜は月もなく、時刻的に次の日の仕事のことも考えて、テストは控えました。
それでも就寝時刻は4時前。睡眠時間は3時間切ってました。(辛かった〜。)
また月が太くなって来ましたらビデオとの併用も考えたいと思います。
でも火星撮影に関して言えば、このマニュアル露出制御もできない家庭用であるDCR-PC3で充分な結果が出せるとも
思って来てます。
(先日、ToUCamProのクレジット引き落としがありました。家計から請求があるまで忘れてました。いたたた。....^^;)

しかし、今年は梅雨前からほんとに雨が多い!! 6月は晴れが2日しかなかった訳です。
この夜にがんばっておこうと思ったのは、またいつ晴れるかわからないというのもありました。
案の定、火星の顕著な模様が見える最接近までの最後の機会と言える来週は、現時点の週間天気予報では
雨か曇で全滅のようです。
昨年末から私が駅までの原付通勤を電動アシスト自転車に替えたこと(いずれ専門のページを作る予定です)と
この銀次を買ったからなんでしょうかねえ。とにかく梅雨だと言っても特に夜に雨と曇の日が多すぎです。

きっと関東一円でこんな天気だったらNHKは「異常気象」だと言って連日大騒ぎでしょうね(^^)。
(台風や雪のニュースでいつもそれを感じます。我々関西以西が被害に遭っている瞬間に「そろそろ台風への準備を」
と言ったり、豪雪が当たり前の地方を差し置いて、ハイヒールのお姉さんが薄雪の上を恐る恐る歩くのを延々
映しつつ「首都圏の雪の被害状況は」などと「全国ニュース」でやってますよね。そういう表現はローカルニュースで
やって貰いたいものだ、といつも思います。....脱線。)


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○火星に黄雲発生のニュース!(2003/07/01付)〜雲間とベランダ手すりの回折下での火星撮影(2003/07/07)
 [2003/07/10記]


いつもお世話になっている「星空観望 掲示板」で識者様より「火星に黄雲発生」の速報がありました。
火星の薄い大気の中で起こる大規模竜巻です。

私は今年、天文観測の世界に戻ってきた帰り新参ですので、前回2001年の火星中(中大)接近のときは実際には見て
いないのですが、天文雑誌などでみると、やはり同じような日付に火星の一部に黄雲が発生して、数日後にはそれが
火星全表面を覆い尽くしてしまい、その後、せっかくの最接近の期間に模様の検出ができなくなったそうです。
今年もか??と世界中の火星観測者が色めき立った緊急事態である訳です。

しかし私はそんなことも知らずに上記の通り、2003/07/02深夜(07/03早朝)に火星の詳細模様を撮影していたのでした。
「星空観望 掲示板」でその話を聞いて「えー?全然影響なかったけど??」って思い驚いた訳でした。

その掲示板のほうで海外の写真付き速報の所在を確認しましたら(現在では既に情報更新が為されていてアクセスできない
ようです)、大シュルチス上(場所については2003/06/05写真参照)に大シュルチスの半分位の黄雲がはっきりとした
コントラスト(大シュルチスは輝度が低く暗いので)で写真上に写っており、その後2003/07/06にかけて子午線湾側と
逆方向(倒立像で左)に流れて行ってる様子が報告されてました。

そのため2003/07/02の私の写真には影響がなかった訳です。まあ影響があっても検出できていたかどうか...。
(検出できたら動きがあって興味深いでしょうね。)
少なくとも発生後も黄雲で模様がかき消されたということはないことが海外の写真だけでなく、自分で撮影した写真でも確認
できたという意味が出てきました。
海外との時間差で見ている火星上の地方も違うんだ、ということを意識できた事件でした。日本ではその地方が見えている
時間帯に火星は地平線下な訳です。

その後、2003/07/06夜に「星空観望 掲示板」で識者様が眼視で模様の現存を確認して下さっています。
その夜も宝塚は雨で、私もようやく2003/07/07夜に雲間から火星を確認しました。

ただ銀次はドブソニアン経緯台の宿命といいますか、簡易な構造でも重心を低くして安定する形状にできており、三脚と赤道儀
の望遠鏡より背が低いために、火星が地平線から昇ってきた後も、ベランダの手すりに鏡筒の先がかからないようになるまでには
時間を要します。
その夜、七夕で天気予報は良くなかったものの、織姫彦星は見え、家族は喜んでから寝ましたが、いよいよ火星が観測可能になる
時刻の直前になって空は急速に曇ってしまいました。

なのでその直前までの、ベランダ枠を通して、回折をものすごく受けながらの眼視では、模様は見えました。
ビデオも高度が上がるまで待つついでにその状況で練習のつもりで回していました。
曇ったせいで結果的にそのデータしか残らなかった訳ですが、それでも回して置いてよかったです。

その条件下での雲の影響や回折のせいで、色彩、解像度ともに毎回より劣りますが、眼視でこんな感じだったという画像を
掲載します。(それぞれ別データ。左上、右上、左下、右下の順に目検157枚、177枚、245枚、200枚合成結果)







これじゃあ模様が薄くなってたとしても分からないですねー(^^;)。
ちなみに肉眼でも火星は曇天に消えかかってました。そんな最悪条件下での毎度同様の手持ちコリメート法撮影です。
5シーケンス(撮影開始から日周運動で写野から火星が消える単位を5回)程度しか撮影できませんで、その条件下でのベストで
さえありませんが。雲による減光のせいか昔のアメリカSF雑誌の表紙に出てくる(運河などもある)火星みたいな色です。
模様も輪郭も少しぴりっとしませんね。眼視では大暴れでしたので、これでも奇跡的な精度と言えるかも知れません。

とにかく2003/07/07深夜(2003/07/08早朝)においては、模様が完全に見えなくなったという感じではなかった、程度には
ご理解頂けるかと思います。
影響波及は即日ではなかったようなので一旦安心しましょうか。でも消長が確認できていないので何とも言えません。
できるだけ晴天には必ず模様を見て撮影をしておこうということですね。いつ見えなくなって世紀の超大接近がパーって危険が
あるかも分からないということを認識しました。

しかし晴れません....。
先週までよりは雨は少し減りましたかな。でも火星の方向は晴れません。火星の雲の前に地球の雲ですな〜(^_T)。


○火星(2003/07/15)[2003/07/16記]


週間天気予報では京阪神は今週全滅でしたが、2003/07/15の夜はにわかに晴れました。
月もいつの間にか大きくなってました。次の日が親会社の創業記念日で休日の予定でしたので、ToUCamProのテストを含めて
いろいろやってみようと思いました。
月があると間接撮影のピント調節がPC画面上で確認しやすくなります。また最接近に近い火星の輝度は月の輝度と似た値となり
ToUcamProの取り込みソフトの設定がしやすくなります。
相変わらずベランダ枠を超えて火星が高くなるのを待つのがもどかしく、それまでにも鏡の温度順応や、ToUCamProのテスト稼働
などをしていました。
ようやく1時半くらいには高度も問題なし、天候もオッケーの状態になりました。
が、眼視で時々火星の輪郭が急にぼやけたりします。この夜は季節に反して結構冷えましたので、鏡に結露でもしたかと心配しましたが
どうやら薄い雲が時折からんでいたようです。月がないと分からないほどの薄さでしたが火星のシーイングを乱すには充分でした。

「星空観望 掲示板」でkkozakさんが10cm赤道儀とToUCamProで、ものすごく詳細な 火星を撮影しておられます。
(書き込み番号[3404])。あまりの詳細と口径の小さい望遠鏡での成果に、感心するやら、脱力するやら....(^_T;)。

どうやら同掲示板によれば、この夜は朝4時を超えたころに透明度がよくなったそうです。
私は3時半ぐらいに切り上げてしまいました。ベランダのひさしの向こうに火星が消えてしまったからです。
玄関廊下側に回っても薄明が始まるまでに火星は見えてこないでしょう。銀次は26kgもあり、ついベランダ観望になりがちです。
マンション8Fから駐車場への運搬も気合いが必要ですし、私自身がかなりの出不精でして(ちゃんと会社には20年近く勤務して
おりますですよ^^;)....でもこの夜は近所の空き地にでも、担ぎ出してもう少しねばるべきだったかと後で思いました。
好条件になってからの撮影では、結果はもっとよくなったのかと思えば、なおさらです。

まずはビデオSONY DCR-PC3での手持ちコリメート法撮影結果です。アイピースはLV4mm。
(それぞれ別データ。目視60枚、55枚、11枚合成。)
今回はビデオのズームで最大倍率にした画像を縮小して、しっかりした画像を作るノウハウは活かせませんでした。
気流と薄雲のせいか採用できないフレームが多すぎて絵になりませんでしたので。
3枚の作例も同じ光学系と手法での撮影ですが色彩がまちまちです。当夜はそれほど意識しませんでしたが
思ったより薄雲の影響が大きかったのでしょう。捨てたコマ数が多すぎて下記の写真の合成枚数も少なめです。






真ん中の1枚は、少枚数のための線状ノイズもありますが、先鋭さは充分で今までの私の火星写真の中でベストと言えるでしょう。
既掲載の2003/06/05の、ほぼ同経度の写真と比較しても、かなりの進歩があったように自分では思えます。
(特に技術改善の工夫があった訳ではないんですが、まあ慣れてきたということでしょう。)

でもきっとkkozakさんの10cm赤道儀+ToUCamProに負けてますね〜(^^;)。
まあこれはこれで、一つの水準としてまとまっていることの自負は変わりませんが、でも赤道儀で重量的にも扱いやすい
機種への憧れもちょっと出てきたり......。
まあ銀次は安価ですしね。その10cm赤道儀より安価ですので、口径でなく価格で言えば充分働いてくれているとは思えます。
同クラス口径の赤道儀をお使いの識者様の圧倒的な画像を拝見した時にも「扱いは大変そうだけど、やっぱり赤道儀はメリット多いん
だなあ」などと思ったりしますが。


次に時系列的には先になりますが、アダプタでアイピースに固定したToUCamProでの撮影結果です。
これでも数多くのトライのうちのベストですが、こっちはもう、kkozakさんの作例とは比較にならないほど、貧弱です(泣)
234枚合成。アイピースはLV8-24mm(およそ10mm位置)です。
DCR-PC3と違って、絞りによるケラレや手ぶれがない分、コマ数は少し多いです。
倍率はこれ以上、上げるともう視野への火星導入は困難でした。ドブソニアンが不便だと初めて感じた夜でした。





kkozakさんの作例では60秒間撮影で900フレームでの合成だそうです。ドブソニアン経緯台ではそれだけの連続撮影は無理です。
火星をとらえてから視野の外に流れるまで10秒強程度です。それを連続6枚分、さらにコンポジットすればよいようにも思えますが
実際は高精細を得るための高倍率化を考えると、赤道儀の自動ガイドで常に視野中央に火星が安定している状況と経緯台のために
火星が流れてしまう状況では、作業にかなりの差が出ます。特にPC画面を見ながら望遠鏡を動かして火星を視野に導入するのは
思ったより手間です。(見ている視線方向と鏡筒を動かす動作の軸線が違うせいなんでしょうか。)

ビデオでも同じ事情の筈なんですが、眼視で視野導入ができるせいでしょうか、ビデオは手元で操作ができるせいでしょうか、
それほど撮影の手間はわずらわしくないです。
ToUCamProで高精細を得たいなら、赤道儀の自動ガイドを使うべし、ということだと理解しました。
作例では倍率をそれほど上げられなかった(PC画面を見ながらの視野導入は大変でした。この倍率でも月で調整するには
大きすぎるほどだったのですが。)せいか極冠の白が本体の赤でにじんでしまって、色彩の分離も満足ではありません。
少なくとも今シーズンはToUCamProでの火星撮影はあきらめて、ビデオで入魂撮影をしたいと思います。

先日の黄雲は、火星全体に影響を及ぼすような事態にはならなかったようですね。よかったよかった....。


火星でのテスト撮影の前に輝度とピント調整をした月面も掲載します。ちょっとピントが甘く見えます。その後の火星ではピントは
合っているようですので、気流と薄雲の影響でしょう。
今回はE5000での月面撮影はなしです。時間的なゆとりが無かったです。






○火星(2003/07/21)[2003/07/24記] ......量的にはもう改ページしないといけないのですが、ちょっと怠慢でここに追記(^^;)。

この夜も午後は雨だったのが急に晴れてきました。
写していない火星地方の写真も残したい...。写真について、ネットでお褒めを頂けるのは、顕著な模様が写っている心理
効果もある筈なので、今夜は是が非でもという気分ではない...。明日は仕事がある...。
などなどと、大いに迷いました。根性ないですねー。歳のせい???

とりあえず温度順応のために銀次をベランダに一応出しておき、内心の半分は「直前になって曇ったりして??」などと
根性無いことを期待(?)したりもしつつ、結局0時を回っても雲はなかったので、手早く撮影を決行しました。

もう1時前にはベランダの手すりの高さ以上に昇って来るようになってるのですね。つい前々回の撮影の機会には2時を
超えないとそんな状態にならなかったように思えます。今に「観測・撮影の好条件の時間帯はマンションの陰で火星が
見えない」という厄介な状態になるのかも....。

毎度と比較して気流はとても安定していました。でも眼視でも模様は地味でした。
輝度も以前よりかなり大きくなり、DCR-PC3のプログラム露出のプリセット選択では「ビーチ&スキー」のような絞り開放
を最優先にするモードでは、ズームを最大にしても露出オーバーになってしまうようでした。
「オート」や「キャンドル」「スポットライト」でも同様です。
結果、シャッター速度を上げる効果がありそうな「スポーツレッスン」モードにして、何とか露出オーバーを防ぎました。
木星撮影のときに困ったような、絞りによる写野のケラレでのフレーム仕損はなかったです。火星のほうが視直径が幾分小さい
せいでしょうか。

何例か掲載します。実は前回多数のお褒めを戴いた画像と解像度や仕上がりは大差ないと思いますが、やはり事前に予想
した通り、著名な模様がない夜だったこともあり、自分でも心理的に見劣りがします。
まあいろんな火星地方の写真を撮っておけば、後で火星地図に展開するとかできそうなので、まあ甲斐はあったと思って
おきます。




撮影は1時頃。それぞれ別データです。目検で245枚および315枚合成です。
気流が安定していたのに、結構捨てないといけなかったフレームは多かったです。平均してそれぞれに200フレームぐらい捨てて
ます。手ぶれが多かったということですか。当夜ケラレで撮影継続がやりにくいと思わなかったのは上記の通りですが、それでも
木星に比べて、ということで、一部が欠けた(そういうフレームはRegistaxの自動評価では上位に選別されるので手間でも選別排除
は不可避。厄介ですが。)画像は結構あり、逐一目検で排除するのは、結構骨がおれました。

赤道儀、ほしいなー。あればToUCamProも活かせるのに....。

上記2枚の火星のうち、左側の分はおぼろげにキンメリア人の海の爪構造がうっすら分離しているように見えます。





そこでこのようにphotoshop上でその部分を中心にトーンカーブ処理とアンシャープマスク処理で模様を更に際だたせてみました。
どうやら爪構造がやっぱり分離できているようです。よかった。ちょっと安堵です。
右端のほうで模様の下から、ちょろっとヒゲのように見えてます。処理が強すぎてザラザラしてしまい元のほうが見やすいかも?
同日に撮影された複数の識者様の写真には写っていた構造なので、私もできれば画像上で検出してみたいと思ってました。


○月(2003/07/21)[2003/07/24記]


おまけみたいなものですが、これを撮影するのに更に当夜、30分、就寝時刻が遅れました。
火星の撮影を手早く20分くらいで30-40シーケンスくらい行って撤収しようと思ったら、月が昇ってきました。
ベランダの枠越しですが眼視である程度の詳細が安定して見えましたので、撮影して、ついでにRegistaxで火星と同じ処理を
かけてみました。(接眼鏡はLV8-24mmZoom)
ToUCamでの拡大サイズでは過去にも作例がありますが、絞りで減光しつつ、半ば無理矢理に月の全体像をビデオで収録したのは
初めてです。





「ぎゃー何これ?」って感じのコントラストですね。昔の少年SF小説の挿絵に出てくる月みたいな感じ。
火星画像の模様を眼視イメージに沿って際だたせるという処理は実はこんな無理目な処理をかけてるんですねえ。
まあ効果が際立つようにちょっと効果を派手目にかけたということは勿論ありますけど...。

ちなみにE5000での眼視通りの月はこんなものです。(接眼鏡はLV8-24mmZoom)







最近、私が執着している「直線壁」がまた写ってますね。いつもと逆側から日光があたってます。
拡大写真の左のほうにありますね。妙にご縁があります。
でもベランダ手すりの格子の影響のせいか、画像はピシッとしてません。
しかも手持ちコリメート法撮影のせいか、拡大でないほうの月画像は画面の右と左でピントの合い方にも少しズレがありますね。
眼視での気味悪いほどの先鋭性には全然及ばない感じです。
少々お粗末ですが当夜はベランダ手すりの上に月が昇るのを全然待てませんでした。

それほど無理して起きていた訳ではないのですが、かなり疲労が後日残りました。いよいよ長い梅雨も終わり火星シーズンだと
言うのに、晴れたら毎晩、撮影・観望だ!という感じになれません。
無理せず顕著な模様が見える期間に絞ってがんばろうかな...。


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