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○最接近前最後の黄金位相。大満足の2日間(第1日目)。(2007/12/01。2007/12/06記。)


この週末は火星が最接近前最後の黄金位相に至る予定でした。大シュルチス、ヘラス盆地、子午線湾を同時に捉えられる、最も
見ごたえのある火星の面が、観測好適時間帯に地球(正確には日本)を向いている訳です。(そうか。海外では時差があって
事情が違うんですね。今まで考えませんでした。)
金曜の夜より土曜の夜のほうが、ジェット気流は改善されるという予報でした。 金曜の夜、遅い帰宅のあと、雲が空を埋め
尽くし、またクリアになってその気にさせられておきながらまた全面曇というような 大きな変化に辟易して待機していました。
そのうち雲が切れてきましたので、最悪は次の夜に天候悪化した時の保険として屋上出撃をすることにしました。

気流は予想ほど悪くはなかったです。 ジェット気流予報もあてにならない夜もありますね。PC画面上のToUCamのモニタには、
はっとさせられるほど濃厚な模様が確認できる瞬間もありました。 しかしその確認直後からまた細い雲の列による邪魔が酷く、
なかなか連続で良好なデータを取得するのが難しかったです。NexStar架台も最近では稀なほど安定せず、すぐに火星が写野
から流れて出ていき、雲による減光による中断と併せて、1000フレーム未満の細切れシーケンスばかりとなりました。

木星撮影では自転が早いために短時間で沢山のフレームを取得する必要がありますが、火星では自転は地球より更に若干遅い
くらい(25時間)なので、今の拡大率では約7分内に最大10000フレーム取得できれば、それが何シーケンスの連結であっても
特に問題はないと考え直して短いデータを現場で削除することもなく、HDD満杯まで撮影を続行しました。

そのようにして金曜の夜、各5シーケンス連結処理した3種類の拡大率の画像を通常の階調、詳細を叩き出した硬調の仕上がりの
2種類をそれぞれ公開します。順に5395フレーム、4237フレーム、6712フレーム処理です。










視直径14.9秒角、2003年、2005年に比べて大きさ条件ではかなり不利にも関わらず、それらの年の成果に匹敵する仕上がりと
なったことは非常に満足です。この時点でもう土日に雲で撮影の機会がなくなっても、今回の火星接近に関して心残りはないと
思いました。



○最接近前最後の黄金位相。大満足の2日間(第2日目)。(2007/12/02。2007/12/06記。)


前夜に引き続き、当夜もまた屋上出撃をしました。 元々土曜の夜は最近定番の出撃機会なのですが、前夜も大きな成果があり、
最近本コーナー更新ネタの宿題を 消化するのが大変なくらいなので、出撃はどうするかと思ったものの、雲1つない状況は最近
の雲との悪戦苦闘の日々から見て珍しく、「今夜は行くべし」との流れなのだろうと判断しました。

眼視で最初に確認した時は「さすがの気流予報通り、何と素晴らしい落ち着きだろう」 と思いました。眼視で大シュルチスが
真正面にはっきり見えました。輪郭もかなり落ち着いていました。更に昨夜の成果の上を狙おうと、大いに気をよくして
撮影に入りましたが、前夜以上に写野への火星導入に思わぬ手間がかかり、撮像できるようになった時点では、 何やら合焦感の
怪しい状態になりました。恐らく急に気温が下がって再度、主鏡が温度順応要の状況になったのではないかと思えました。

大シュルチスが真正面に見えた時点での撮影開始の筈が、昨夜とあまり変わらない位相にまで(約2時間弱)追尾安定に手を焼いた
ことが画像から分かりますね。5シーケンスで6888フレーム処理です。3種類の階調処理を行いました。







NexStar架台の暴れ馬状態が酷くなっており(恐らく仰角が大きくなって接眼部の荷重に対してモーターのトルクが駆動部に
実効する塩梅が厳しいだけかと思います)駆動ボタンを押しても全く無反応の瞬間が長くなり、その一方で反応し出したら
一気に対象が視野から飛び出てしまうことの繰り返しでなかなか撮影ができませんでした。
当夜はそんな状況の中で1画像用の5シーケンスだけ何とか取得できました。

最近では火星の出も早い時刻になり、0時前には充分な仰角を得られる一方で、アイピースやToUCam一式がNexStar架台に
当たってしまう仰角に至ると、折角の雲の退散や気流条件最高でも撮影終了となるのは残念です。
そうなると汎用カメラアダプタ+F31fdでの撮影もできません。 今回2夜ともF31fdを使う機会はありませんでした。

まあそれでも仕上がった上出画像を見ると、当夜も連続出撃してよかったです。前夜より若干コントラストが落ちますが良好です。
視直径はこの夜、ついに15秒角に至りました。もう最接近状態とそれほど変わりません。これからの約1ヶ月、地球側の上空気流が
安定し続けることを祈るばかりです。

一時期、重く感じていた「使命感」とは全然違って、「今夜は行くべし」と感じさせられたことをまず幸福に思います。
そして自分の甲斐性では絶対に購入することができなかった高価なNexStar8iを使わせて頂く機会を得た 幸福も改めてしみじみ
感じました。この機材あってこそ私は自分の現在の存在証明をできるようなものですから。



○余興に土星と月面。(2007/12/02。2007/12/06記。)


火星の仰角が大きくなり、撮影終了となった頃、東からもう土星が上がってきてました。まだ仰角は20度未満でしたが、肉眼では
あまり減光もなく威風堂々な印象でしたので、そのままの接続状態でLV 8-24mmZoomのズーム倍率だけ小さくして撮影してみました。
鋭利な形状の輪があるので気流による変形が画質に影響する天体です。眼視でもゆらゆらしており、期待もせずに撮影しました。
5フレーム合成、5346フレーム処理です。若干縮小をかけました。





見た印象のままです。可愛い感じですね(^^)。


アイピースをPL40mmに変えてカメラアダプタ+F31fdで月面も撮りました。月を撮ってから土星を撮れば、もう少し土星像の
気流状態はよくなったかもしれません。が、所詮、どちらも当夜の撮影にとっては余興でしたので、ToUCam間接→F31fdコリメート法
→ToUcam間接と撮影法とアダプタ環境をとっかえひっかえの手間を面倒だとも思ったのでした。

まあハードルが低めの設定かもしれませんが、この程度撮れれば今の土星は問題なく満足と言えるでしょう。
実際、大いに満足しています。月面はいつもの通り、NexStar架台での追尾精度も充分でF31fdの性能が発揮できています。








土星、月面を撮っているときはNexStar架台のコントロールは問題ありませんでした。まあ月面は低倍率ですが。
火星を撮っているときの暴れ馬状態は、やはり接眼部にかかる荷重と大きくなった仰角によって、元々眼視用に開発された架台には
無理な負荷がかかっていると解釈して良さそうです。気流が安定した夜にはもう少し早い時間帯の撮影にしてもよいかもしれません。



○東京出張と翌夜の凡作火星。(2007/12/07-08。2007/12/09記。)


先月度、急遽予定中止になって以来、久々の東上の機会がありましたが、週末の日帰り出張のため慌ただしい行程となりました。
昼食でどこかに立ち寄るゆとりもありませんでしたが、道中、新幹線内でアナウンスが入るほどに見事な富士山が見えました。
毎度、普通車E席を指定している甲斐がある(ヒラ社員はグリーン車D席予約の社内認可を得られません)というものです(^^)。
まるで浮世絵に見られるような冠雪状態が美しいですね。新幹線の窓越し撮影とは思えないほどのF31fdによる画像です。





かなり遠くまで富士山は見えていました。冬場になると都内からも見えたりしますよね。単身赴任時代に何度か見ました。
こちらは残念ですが、若干、窓への室内の写り込みがありますね。





この日は冠雪が始まった富士山も見事でしたが、それより冠雪状態が凄かった近畿の最高峰、伊吹山もなかなか見事な景観でした。





その夜は終バス近くの帰宅となり、温度順応時間がなかったので、機会を流しましたが、撮影条件はとても良好だったようでした。
次の夜は恒例の土曜日出撃でしたが、あまり時間のゆとりを持てず、屋上展開ができませんでした。短時間のベランダ設営でした。





5シーケンス連結で7029フレーム処理ですが、ベランダ設営と架台の仰角限界の都合で、大シュルチスの登場には若干時間が早く、
またメインに狙ったつもりのキンメリア人の海(2本の雫構造:メデューサの涙)の検出に難儀しました。
自転により詳細が流れた可能性も検討して、単シーケンスや3シーケンス程度の連結処理もしましたが、この画像以上の改善は
ありませんでした。かろうじて根っこの部分というか痕跡程度の検出はできているようですので、同じ画像に解説を加えます。





眼視では火星の輪郭がとても落ち着いていたにもかかわらず、画像は締まりのない凡作に終わりました。良いデータを取れないと
後処理は却って手間がかかりますね。仰角が大きくなって架台のバランス制御が難しい問題があり、合焦を充分に追い込めていない
のかもしれません。
条件最良の天頂付近になると撮影ができないというのは困ったものです。ドイツ式赤道儀へのC8鏡筒の載せ替えをすれば、それらの
問題は解決します。設営もかなり気軽になるのでしょう。しかし屋上展開時の運搬重量や普段の収納容積を考えるとそればかりが良い
と判断もしかねるところです。現行機種と違い、このNexStar8iはC8と架台の切り離しがかなり手間ですので、状況によって架台を
選択できるという贅沢運用も実用上は(そもそも買えませんが^^;)なかなか難しいでしょう。


追加で単シーケンスで最も雫構造が写っているものと、その周辺2シーケンス連結処理をしたうちの、効果的な1枚を追加掲載します。
単シーケンスは1712フレーム、2シーケンス連結処理は3113フレーム処理です。
2シーケンス連結処理では構造を検出はできたものの、強調処理のためにあまり美しくありません。それでは本末転倒というものかも
しれません。







○ふたご座流星群。意外に活発。しかし....。(2007/12/14。2007/12/16記。)


当夜も遅い帰宅でした。帰宅後もいろいろと作業予定のある夜で、急いで夕飯をとりつつ、段取りを調整していましたら、
「掲示板のコーナー2」にご常連のKENさんから「ふたご座流星群が今夜27時にピーク」との情報が入りました。
(KENさん、いつもありがとうございます^^)。

ただ作業予定の合間に屋上出撃の準備をするのは、無理かなあと思いました。機材の温度順応は既にベランダ側に居る家族の
早い就寝で交渉の余地がありませんでしたし、屋上展開を近所迷惑にならない時間帯にしておいてから、そのまま27時まで
待機するのも非常に厳しい気温でした。お手軽撮影なら温度順応も不要でしょうが、やはり屋上での長時間待機は避けられないと
考えていました。

予定作業が煮詰まってしまい、息抜きに玄関廊下側で天候を確認すると既に火星がそちら側に回って見えました。その周辺に
輻射点のあるふたご座があり、流星の飛び先として非常に絵になるオリオン座なども見えました。
方向的には玄関でもいけるのだな、と思った矢先にオリオン座を横切って明るく滞空時間の長い流星が飛びました。
ハズレも多い流星群予報ですが、当夜の活動は活発なのかもしれないと思いました。こうなれば話は違います(^^)。

結局、それから27時までの1時間にかなり明るい流星を7-8個を見ました。見ていた甲斐はとてもありました。
27時にはもうピークは過ぎていた印象でした。方向的にも大阪の光害を避けられるために、27時に至るまでの撮影成果も
大いに期待したいところでした。

ところが、帰宅後、EOS20DをスカイパトロールIIに載せて、5分間の自動追尾撮影を繰り返し、何コマかには構図的に捉えたもの
もあった筈が画像上には残っていません。後処理をしてかなり強調表示をしても浮き出て来ません(がっかり)。
例えば、次の画像には必ずどこかに流星が写っていると思っていました。写野に明るい流星がかかるのを見て、安心して撮影終了に
した画像でしたから。想像以上に暗く、また移動するので拡散してしまい、写らなかったということなのでしょうか....。





ハズレの場合にも画像が使えるように、との意図で固定撮影でなく、廊下側の狭い空の中に北極星も確認しての正確な追尾撮影をした
こと自体は意図通りで、街部における星野写真としては充分きれいに思います。
しかし、どのコマにも流星は写っていない印象でした。眼視での明るい派手な流星の印象との差異に大いに戸惑いました。
(疲労のために幻覚を見続けたとか、真面目にちょっと考えました。)
後処理で階調を調整しながら、痕跡を探しましたが、見あたらず、既に朝となっていましたので、別途予定していた調査作業を終えて
一度寝ました。
翌朝、再度、全画像に強調処理をかけつつ、探索しましたら、かろうじて、別の1画像に記憶と一致するひっかき傷のような痕跡を
オリオン座の腰の左下部分に抽出できました。しかしあまりに記憶にある華々しさとの差異への戸惑いは解消されません。





恒星は追尾露出で蓄光されても、流星は一瞬なので、目で見た印象よりは暗く記録されるのは理屈では分かるのです。
しかしE5000以前、銀塩時代には、あまりそういうことは考えなかったような気がしています。
もしかして、EOS20DのCMOSでのローノイズ処理と関係があるのかと思ったりもして来ました。
せっかく写ったものが、人工燈火のカブリなどと相殺して消えてしまうことは銀塩や従来のデジカメでもあったのですが、
それ以上に今回の成果は理解できない貧弱さがあります。

痕跡を得た画像は、写していた写野に流星が飛び込んだのを確認して、人工燈火のカブリの影響を最小に抑えようと、露出をその時点で
切り上げたために、他の5分露出を完了した画像より、背景が暗いのは当然として、星野の写り方も地味です。
絵柄をよくするために直前に流星の飛び込みなく5分露出をかけた画像とのコンポジットをしてみましたら、レイヤー処理で「比較(明)」
合成(合成する2画像の中の明るいものは合成後に残される)をしているにもかかわらず、流星はほとんど背景に埋もれてしまいました。
(ノイズ除去のために、それぞれの画像は合成前に同時間、光源なしで露出をかけたダークデータとの「差の絶対値」50%減算処理を
しておきました。)

上出の画像でもどこに流星があるのか分からない方もいらっしゃるかもしれませんので、そのガイド図を兼ねて、その埋もれた状態
を掲載します。(いつもの経緯台追尾と違って、赤道儀追尾だと苦労なく合成時にぴったり恒星位置が合いますね。驚きでした。)
淡い恒星やM42の薄い輝度部まで階調の改善があり、暗い対象がより鮮明に抽出されている印象の一方で、流星は一層消え入りそうな
感じになってしまいました。まあ2枚の画像の両方にある恒星やM42と片方にしかない流星の合成での事情は違うことは当然の上、
EOS20D内でのノイズ除去処理とはロジックが違うことは承知の上なのですが、本来ノイズを除去し、得られた画像のバランスを良くする
演算処理の副作用で淡い情報が飛んでしまうことが、どうやらありそうだと思えてきました。





単純に長時間露光による背景の光害カブリに消されてしまっているだけなのかもしれません。
どちらにしても撮影時にRAW形式でも同時保存しておき、後でより幅広い階調処理をする手段を残しておくほうが良さそうだと思いました。
RAW形式に関しては、画像処理に入る前に現像処理を通す手間もあり、今まではどんな神経質な対象と局面でJPEG記録との差異が問題に
なるものなのかと、あまりその必要意義を私個人としては感じていませんでした。今回初めてRAW形式の大事さも実感できたという訳です。



○火星。悪気流に早々の退散。(2007/12/15。2007/12/16記。)


最近、いろいろ多忙のため、撮影出撃を金、土曜日に限っての運用にしていますが、ずっと良好な天気に恵まれています。
雲に関しても、最近は邪魔する雲も撮影して楽しんだりし始めたせいか(「せいか」ってことはないでしょうが。頭おかしな人と思われ
そうです^^;)、雲の邪魔もあまり執拗ではなくなりました。(表現がまだおかしいですね^^;)

前夜の流星群も良い天気でしたし、当夜も素晴らしく快晴でした。
しかし気流状態はかなり悪いようで、モニタ上の火星像は火の玉状態でした。こういう時は過剰倍率1000倍でのF31fd撮影は甲斐があり
ません。ToUCamでの撮影も1枚分、切れ切れ6シーケンスで10000フレーム前後を記録して、とっとと撤収して来ました。
C8+LV8-24mmZoomで最終的には6991フレーム処理です。Wavelet処理はLinear[1:3]です。





合焦が充分なのかどうかも疑わしいほどですが、一応できる限りの合焦操作はしました。オリンポス山の検出ができる位相ですが、
今回は判別できません。前回のキンメリア人の海撮影と同様、気流相応の仕上がりです。
まあ出撃していなかったら、素晴らしい晴天に後悔したでしょうから、まあこれでよしとします。初期のころの無追尾銀次での手持ち
コリメート法ビデオ撮影の火星を思い出させてくれるマイルドな仕上がりも悪くないでしょう。
ハードル、低いなー(^^;)。でも気流状態ばかりはどうにも制御できませんから。

制御で思い出しましたが、NexStar架台がますます言うことを聞いてくれません。仰角による重量バランスだけの問題でなく、当夜は
初期設定で止まる従来からの現象に加えて、法外な方向に向きだしてアイピースが架台に予期せずぶち当たる事態が多発しました。
何度やってもGPS-Alignの結果がエラーで終わるために、当夜は2Star-Alignで初期設定をしましたが、最後に鏡筒を火星に向けさせる
ように操作しましたら、法外な方向を向き始め、結局、手動で火星を導入しました。まあ最後の詰めはいつも手動導入ですから、危機的な
状況ではないとも言えるのですが、事態がジワジワ深刻化の一途をたどっていそうな感じを、この先ちょっと不安に思っています。

充電池が古くなって、いくら充電しても電圧が不十分になって来ているのかもしれませんね。部屋に冷気が入るのでベランダでも
AC使用ができませんので、比較結論は今は出せないのですが。
ただ初期設定後の追尾は当夜はとても安定していました。その分、早く見切りをつけて帰っても来れました(おいおい^^;)。

まあ冗談はさておき、機構を痛める事態になる前には結論と対策を打たねばなりません。
私の惑星撮影にとってこの機材は代替のきかないものですから、もっと大切に扱わねばなりません。




○最接近1日後の火星。(2007/12/20。2007/12/22記。)


あれだけ首を長くして2年以上待った印象のある今回の火星接近でしたが、過去2回に比べて接近条件が悪いことや冬場の悪気流
のために、あまり力が入ることもないまま、最接近日を迎えました。「掲示板のコーナー2」でご常連様からの書き込みで
最接近日の到来を知る(つまり当日、忘れていた)という力の抜け方も、ちょっと自分でどうかと思います(^^;)。

まあ好条件は前後1ヶ月は続くので、ほかの多くの天文現象とは異なり、最接近日だけが特別な日ではないとは言えますが...。
週末に撮影の機会を絞っての最近の活動はずっと好天に恵まれていましたが、この週末は悪天候の予報でしたので、最接近日の
翌日、何とか時間を作ってベランダで撮影をしました。

仕事からの帰宅後、C8の温度順応時間を90分ほどしか確保できなかった(ベランダの屋根に火星が消えてしまいます)ためか、
後で動画を確認すると像の印象がにじんでいました。撮影前の眼視確認では比較的落ち着いて、周縁部の暴れもそれほどなかった
のですが、PC上のToUCamモニタでの合焦はかなり困難でした。事前の光軸状態チェックでは問題はありませんでしたので、
温度順応が不十分だったのかもしれません。

仕上がりもその状態相応の仕上がりです。
それぞれ7174、7188、6284フレームを合成したものです。C8+LV8-24mmZoom+ToUCamでの撮影です。
今回もF31fdでの撮影までの時間の余裕はありませんでした。長い間、逆行により出現時刻がなかなか早くならなかった火星でしたが
最近は順行に転じたのか、ぐんぐん出現時刻が早くなり、うかうかしているとベランダで撮影ができなくなってしまうほどです。







オリンポス山も写る位相ですが今回も検出できません。何だか太陽湖の様相が以前と変わった感じがしますね。
以前から低解像の画像では特に目玉っぽかったですが、最近はその印象が高解像度の画像でも感じるほど一層強まったみたいに
思えます。雲が出現しているとの情報もありますが、画像では検出に至りませんでした。それに画像自体、あまり美しくないです。
満足には程遠い成果ですが、悪天候で機会がないよりは良かっただろうと思っておきます。



○追記。オリンポス山がどうやら。(2007/12/20分。2007/12/24記。)


上出の火星像にもオリンポス山の形跡が認められるようです。「掲示板のコーナー2」で存在が確認できるご常連様、KENさんの画像
(KENさん、いつもありがとうございます。^^)と同じ位置に明斑の存在がある、とのご指摘を受けて、改めて見てみましたら、
どうやらあるようです。

火星が球体であるのに、上出画像の印象が平板過ぎるためもあり、またそれ以上に、複数シーケンス合成のために火星の自転によって
模様が流れてしまった分、その共通部として残っている明斑部分が幅狭に残っているということもあるのか、形状が不明瞭です。
上出画像も7分内に取得したデータを扱っているのですが、シーケンス数を減らしたほうが、さらに火星の自転で流れない分、
共通部の形状変形は少なく、より丸くなるかと思い、処理してみましたが、フレーム不足によって明斑が不鮮明になってしまいました。
3シーケンス連結、3143フレーム処理です。





逆にフルに5シーケンスを使ってOptimize処理もかけてみました。今度は明斑が明瞭になったものの、走査線状ノイズが酷くなり、
絵として美しくなくなりました。Optimize処理を入れて選別データの質を向上すると何故この現象に至るのか、もう何年も答を
出せていません。6243フレーム選別処理です。





走査線状ノイズを「Sharaku」のフィルタを使って除去してみました。解像感もそれほど落ちず、明斑の形状も分かり、良い感じです。
階調の濃淡でいえば、上出にも良いものがありますが、太陽湖の左にある掌の形状はこの画像が最もしっかりと識別できますね。
これはOptimize処理の効果でしょうか。1秒に数フレームも処理できない低速PCでの処理でしたが、実施の甲斐がありました。





走査線除去フィルタの副産物で、画像が若干マイルドになった分、全体の印象も美しくなった感じがします(^^)。
「NeatImage」でのノイズ除去が「統一した色空間の取得失敗」で処理できない事態から回避できないために、荒れた画像からの
補整を半ば諦めていましたが、この副産物は思わぬ収穫となりました。

同じ画像に解説を加えてみます。この部分の明斑がどうやら、オリンポス山のようです。





立っている台地の存在は分からず、山だけが明斑として検出されたのは「銀次の部屋8」(2003/10)以来のことでしょうか。
きっと台地は地肌が出ていて高度のある山の部分のみ、霜または霧などによって輝度が変わるような頃合いなのかもしれません。
私自身が気づかない画像中にオリンポス山を検出できている、と教えて下さったご常連様は、当時も今回もじゃみろさんでした。
(じゃみろさん、いつもありがとうございます。^^)






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