--- 直リンクでのご来訪の方々も居られますので、以後カウンタを本コーナー各頁にも。


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○60000アクセスご挨拶の裏で...。小さい火星像と土星像。(2005/12/11。2005/12/22記。)


60000アクセスのご挨拶はそろそろ60000アクセスになりそうだと思った前夜くらいに書いてました。
それを公開した夜は、ずっと日中曇っていたのですが、温度順応はさせておきました。その前夜に休日出勤から帰宅して
準備が間に合わなかった経験があったものですから。

雲が切れ始めたのはもう火星がベランダの屋根にかかるかどうかという時でしたが、きっとそうなるだろうと思い、設営
準備をしていました。何とか1シーケンスだけ撮れました。
気流はよくありませんでしたし、ベランダの屋根ギリギリで恐らく生活廃熱の影響もあったでしょうが、拡大率が最小
だったので、それなりに画像は締まった感じになりました。架台の追尾が安定するまで(正確には日によって違う
追尾補正の度合いに私がなじむまで、ですが)、まずはLV8-24mmZoomのズーム倍率は最低からいつも撮影を始める
ので、それが幸運に作用した印象です。





データ取得時に少しゲイン設定が高めだったようで動画はハイライト部分の輝度が高すぎました。後処理で淵の部分の
ハイライトに隠れた本体模様を復元するのに階調調整は難しかったですが、何とか絵になりました。
しかし最接近から1ヶ月少しで火星はあっと言う間に小さくなった印象です。それが錯覚でないのは欠け際の大きさが
示しています。最接近時の真正面位置から地球が内周軌道を随分抜き去ってしまったことがその欠け際でわかる訳です。
最低倍率とはいえ、少し大きさが寂しいですね。なので同じ画像を拡大しました。この程度なら問題ないようです。





実はその夜、久々の設営を撤収するのが勿体ないという気分もあり、そのままこっそり土星も狙いました(^^;)。
ですが、火星をベランダの屋根ギリギリまで追いかけるためにNexStar8i架台を少し低めに設定したのが裏目に出て、土星が
あがって来て、再実施したNexStar8iの初期設定で鏡筒が動いていく間にToUCam本体と自作カメラアダプタがベランダの
手すりにひっかかってしまったのに気づかず、そのまま無理に架台が回った結果、カメラアダプタの接着箇所が外れ分解、
ToUCamProII一式はベランダの床に落下してしまいました。

土星の出現時刻はまだ遅く、ACを部屋からベランダにひくためにサッシの隙間から冷気が室内にも入る家族への迷惑もある訳で、
修理をやっている時間余裕はなく、急遽ToUCamProI+トイレットペーパー芯製アダプタに切り替えたのですが、アダプタの
光軸が完全でなかったようです。眼視でも夕方の火星より深夜の土星のほうがビリつきが多かったのですが、それの影響だけでなく
やはりアダプタの問題が画像に出たようです。カッシニの空隙がよじれていました(^^;)。
なので低倍率で撮った画像を更に若干縮小して公開します。これで少しは画像のよじれへ目立たないかなあと思ったりします(^^;)。
やはり土星はやはりもう少し出現時刻が早くなってから撮影を考えます。

去年の土星と様相が違います。過去2年は環の下(倒立像なので本当は環の上=北)に土星本体は見えてませんでした。
どっぷり環の中に本体が浸かっている感じでした。実は私は小学生の時以来その状態の土星しか見たことがなかったのでした。
子供が大人の麦わら帽子をかぶったような、何か着ぐるみキャラクタの頭の部分を見るような、安物SFのカキワリで描いた
宇宙シーンの背景につきものの、典型的なプロポーションの土星を私は今年初めて見たのでした。なんか愛嬌ありますね(^^)。





「掲示板のコーナー」の速報では既に2005/12/17の火星像も公開していますが、記事が追いつきません(^^;)。
公開はまた後日....(^^;)。



○次の火星接近は....。(2005/12/30記。)


「火星くるくる」で調べましたら、次の火星接近時の視直径は15.8秒程度で、それはちょうど先日の2005/12/11ごろの大きさ
のようです。時期も2007/12で今の時期です。最悪のケース(まあ晴れているだけ今はまだ最悪でないのでしょうが)では、
今の時期の視直径、気流、気温での火星が次の接近時のベストだということですね。まあ冬の初めからこんなに寒く気流が荒れる
冬ばかりではないとは思いますが...。大シュルチス左(東)やヘラス盆地右(西)の小クレーター群や、ホイヘンスクレーター、
オリンポス山、タルシス3山など微細構造の検出などの楽しみも期待できなさそうで、何だか寂しいですね。

他の惑星撮影ではこのような「ハッブル宇宙望遠鏡に真正面から勝負を挑む」みたいな楽しみ(まあ勿論、負け勝負なんですが
楽しみとしてはそんな印象です)は味わえないので、当面10年くらいは、今年のようなエキサイティングな楽しみはもうないと
いうことになるのでしょうか....うーん(寂)。
この時期、どこまでまともに火星を撮影できるかが今後の期待の見極めに大きな判断材料となる、と思えば、もう少し頑張っておく
必要もあるのかなあ、と思い始めました。おいおい終了宣言はどうした(^^;)?まあベランダから「黄金位相」周辺だけでも....(^^;)。



○入念な温度順応を実施しての火星。(2005/12/17。2005/12/30記。)


この日も先週に引き続き土曜出勤でした。先週は朝にNexStar8iをベランダに出せずに出勤しましたので、帰宅してから温度順応
しても火星がベランダの屋根に消えるまでに間に合いませんでした。
今週は前夜からフリースをかけて出勤しました。夕方に自宅に電話をかけ、フリースを取り除いて貰い、接眼筒のゴムキャップを
外して置いて貰いました。加えて帰宅後、エアコンの室外機の送風に鏡筒を当てました。
鏡筒内への埃の混入は少し心配でしたが、まあひどくなれば、補正板を外して中を掃除するつもりです。効果が大いにあり、
焦点内外像にからんでいた泡状の影はこの夜は皆無でした。

先週同様、LV8-24mmZoomの最低倍率から撮影に入りました。下の画像と比較すれば先週の画像は最低倍率ではなかった感じですね。





入念な温度順応の甲斐あってか、合焦位置の脈動もかなり少なく、対象のビリつきだけがありました。これが本来の気流
の荒れと光学性能の状態なのかもしれません。(だとしたら、過去には大損していたのかも^^;)
それでも合焦動作は毎シーケンス、一旦、LV8-24mmZoomのズーム位置をずらして、その都度慎重に合わせ直しました。
一時的に30fps設定に変更して合焦動作をして、それから低速PCでドロップアウトが出ない15fpsに戻して撮影する工夫も忘れません
でした。先週の撮影で少し露出過剰だったのを過剰に意識したのか、今回は少し結果的に輝度が不足しているデータばかりに
なってしまいました。撮影時のモニタでの対象の輝度はあてにならない、と感じました。





輝度が不足している時の処理結果はRegistax3と同2.1では全然違うと2005/11/12の火星撮影時以来感じていました。
Registax3と同2.1で処理結果が違う時とほとんど変わらない時があるのは何故かと思っていましたが、それはどうやらデータ
の輝度が不足気味の時に顕著に現れるようだ、とわかってきました。
データの輝度が少し不足していてもRegistax2.1ではうまく輝度の補正をStack合成時にしてくれます。Registax3では輝度不足
はそのまま不足として処理されるようです。画像を2枚合成する時には1枚あたりの濃度は半分にする処理が必要です。つまりどうせ
多数枚を合成処理する過程で合成枚数を考慮して1枚あたりの像の濃度(輝度)を自動で塩梅処理して行くのだと思えば、最終的に
うまく自動調整してくれる2.1のほうが私はいいなあと思います。アンダーの仕上がりにしようと思えば、そこからまた補正できるの
ですから。Registax3では仕上がりが輝度不足のままで折角の詳細模様が暗部に埋もれている印象です。

次の1枚はその好例でRegistax3で処理した上の画像と同一データをRegistax2.1で処理したものです。最初にRegistax3で処理して
かなり後処理で階調を起こしてようやく上の結果となり「今回は撮影時の輝度設定が暗く失敗か」と気分は暗澹としましたが、念のため
にそのRSPファイルをRegistax2.1にかけて処理して下の画像を得て安堵しました。RSPファイルを流用したので設定は同一ですが結果
はこれだけ違いました。結果的にこのシーケンスが当夜のベストか、と思います。





その他、いろいろなズーム位置で合焦操作をやり直して撮影し、処理速度が速いRegistax3でデータの善し悪しの見当をつけ、最終的
にRegistax2.1で仕上げましたが、強拡大は絵になりませんでした(^^;)。










強拡大と言っても随分、像は小さくなりました。今の時期の気流では無理な強拡大は徒労に終わると認識しました。
拡大率を抑え目にして、よい仕上がりを後処理で少し拡大する先日のやり方が合っているようですね。



○謹賀新年。(2006/01/01記。)


ご挨拶として年賀状用画像をそのまま掲載しました。物騒な時代なので、住所などはボカしましたが....(^^;)。





2005年は火星撮影のためにいろいろ試行錯誤を重ね、火星撮影本番になってからようやく問題が解決し、また火星も黄雲や
むき出しの詳細様相の醍醐味でこたえてくれた印象に終わりました。それに比べると2006年は特に惑星撮影では大きなイベント
もなく、のんびり進めるのに向いているかもしれません。特に技術的に試しておきたい内容も、その目標となる事象もない印象です。
今年は人生のいろいろなことも味わいながら、このコーナーは低空ながら安定飛行を続けて行ければいいなあと思います。
いつもお目通りありがとうございます。


○旧年の話題となってしまいましたが...夕方薄明終了直後にベランダの屋根ギリギリでの火星。(2005/12/22。2005/01/03記。)


最近「銀次の部屋」更新の時間的なゆとりがなくなっています。記述が話し言葉の雑文ということもあり、以前なら喋る速度で記事を
サラサラ書いて公開するのにそれほど手間は感じなかったものですが、これが「寄る年波」ということでしょうか......(寂^^;)。

火星は25時間で1日を迎えるために同じ時刻に観望、撮影すると25日で同じ位相の模様が戻ってきます。
2005/12月度の「黄金位相」も終わりました。夕方薄明の消えるタイミングとベランダに火星がかかる時刻の間の余裕はもうあまり
無くなっており、次の「黄金位相」はベランダからは狙えないでしょう。この日も早いうちから温度順応を開始し夕方薄明が落ち着く
前から撮影準備に入り、18:30頃、ベランダの屋根ギリギリにある火星を8シーケンスを捉えました。
低速PCはHDD残量が少ないので現場で取得データを取捨選択して行かねばならず、薄雲や生活排気をかぶったシーケンスを現場で
削除した後、それより良いシーケンスがなかなか撮れないなど、いろいろ思い通りには行かない撮影でした。

強拡大での撮影は失敗に終わると前回の撮影で懲りていましたので、拡大率を大きくしない範囲でいろいろなズーム位置で合焦操作を
行い、この時期にしては満足な成果を得ました。いずれの画像にも中央に小さく「キンメリアの雫」を確認することができます。
複数の画像で抑えておくと、それが処理のアヤでないとわかります。下(南)半球左(東)にも泡のような丸い構造が見えるような.....
...これも複数の画像で見えていますが、今まであまり見たことがない印象です。
あ、2005/10/16の画像でもキンメリアの雫の下(北)に色の薄い丸い部分はありますね。それを今回も検出しているのでしょう。
この程度、詳細の叩き出しができると思うと、2年後の接近時もC8で狙えると思えて、まあ物足りないものの、悪くないですね。









この日の前夜はうちの地方では今まで体験がないほどの大雪で1日混乱しました。
朝はバスが来なくて長蛇の列でしたが、あきらめかけた時にチェーンをタイヤに巻いたバスが3台も隊列を組んで
やってきましたので出勤できました。どうしてもその日やらないといけない仕事を上長と約束していましたが、結局
その仕事は出勤後、自然消滅しました。...まあ一時が万事、そんなものです(^^;)。
その後、駅までの坂道には2箇所でスリップ事故が起こり大破した車で道がふさがったそうでした。
帰りはなんとチェーンをタイヤに巻いたバスでも坂をあがれなくなりタクシーも止まってしまったことを職場を出る前に
バス会社とタクシー会社に電話で確認していたので、覚悟の上での駅からの徒歩帰宅となりました。
アイスバーン状態の昇り坂一辺倒の道を1時間かけて歩いて帰ってきました。帰りは雪そのものは降ってませんでしたので
途中で撮影とかしながら楽しんで帰ってきました。車道と歩道の差は全然わからないほど(積雪量5cm以上はうちの地方では
珍しいです)で、車の跡の部分も全然地面が見えていません。整備してないスケートリンクみたいな感じでした。





画像を見ると大したことなさそうかもしれませんが、全行程、水平の道はほとんどない上り坂一辺倒なので結構普段使わない
筋肉を使った気がしましたよ。革靴の底もツルツルでしたしね(^^;)。
途中でタイヤが空回りして動けなりつつある車の横をのこのこ歩いて何台も通り過ぎました。道の脇にたくさんの車が乗り捨てて
ありました。さすがにそれらにはカメラは向けられませんでした。こんな足場の状態でどこにオーナーがまだ居られて、八つ当たりの
とばっちりを受けたくないですからね(^^;)。
家からは万一の事故を心配してビジネスホテルで1泊して来たら?と勧められましたが、鉄道が止まっているなら別ですが最寄り駅
まで動いていた訳ですし、当月は毎土曜日に休日出勤しており、この週末は仕事の峠を越えて久々の連休、それも3連休をのんびり
過ごすつもりでいましたので、その初日を職場の近所で迎えるのはイヤだなあと思っての帰宅でした。

最後の数十メートルだけはさすがに1歩進んで2歩下がる感じ(それじゃあ前に進まないか^^;)で木々や歩道のガードレール
につかまりながら帰ってきました。普段から厚着で重装備してますので結局大汗で帰宅しました。
何だか楽しかったです(^^)!





翌日の風景です。雪そのものは2005/12/22の午後にやんでいたにも関わらず、年を越えてもまだ雪は残っています。
根雪状態になるのはここに居を構えて十数年、初めての体験です。
バスは翌日の昼過ぎにようやく復旧しました。きっと山の下の平地部では想像もつかない状態だったのではないかと思います。
(今回調べてみましたが自宅は標高240mでした。理屈では平地と最低気温差は、たった2-3度程度の筈が風向きなどでこんなに
違ってくるのですかね。)
雪国の方と違って、自分自身や移動手段など住環境全体がこういう事態に慣れていませんので、こんなのが一冬に何度もあると
たまらないです。







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