-----


--- 直リンクでのご来訪の方々も居られますので、以後カウンタを本コーナー各頁にも。


 [2005/01/03-2005/01/11] [2005/01/26-2005/02/14] [2005/02/24-2005/03/08] [2005/03/19-2005/05/03]
 [2005/05/08-2005/06/26] [2005/07/17-2005/08/10] [2005/08/17-2005/08/27] [2005/08/28-2005/09/19]
 [2005/09/23-2005/09/29] [2005/10/01-2005/10/07] [2005/10/06-2005/10/22] [2005/10/23-2005/11/05]
 [2005/11/07-2005/12/11] [2005/12/11-2006/01/01] [2006/01/01-2006/02/17] [2006/03/04-2006/03/24]
 [2006/03/26-2006/04/30] [2006/05/01-2006/05/06] [2006/05/21-2006/07/15] [2006/08/05-2006/09/08]
 [2006/09/23-2006/10/21] [2006/10/27-2006/11/09] [2006/11/24-2007/01/01] [2007/01/01-2007/03/20]


-----

○雲ならぬ乱気流の急襲か....。可能な限りのリカバリを実施。(2005/11/07。2005/11/13記。)


そろそろ視直径最大状態で大シュルチス、子午線湾、ヘラス盆地などの「黄金位相」がやって来る頃となりました。
以降はだんだん距離が遠くなり、また冬の気流下での撮影では条件が悪くなります。
この日は確か暦の上では「立冬」でしたが日中、かなり暖かくなり汗ばむほどでした。経験上こういう日は太平洋上の
高気圧が優勢でジェット気流帯が予想より北に押し上げられている、つまり上空気流はとても良好なのではないか、
と期待大でした。

仕事を終えて早めに帰宅し温度順応に入り、順応2時間弱時点で高倍率眼視で火星の見え具合を確認しましたら、
先日来の黄雲が消失した効果もあったのか、さすが模様の濃い「黄金位相」だからか、久々に眼視で模様が鮮明に
見えました。輪郭変形やびりつきもほとんど無く、「こりゃあイケるかも」と思い、まずは「掲示板のコーナー」に
「今夜は好機かも」とお知らせしてから撮影準備に入りました。

毎度同様、狭いCCD写野への導入は手間取ります。ようやく導入が終わってPCのCCDモニタ上で見た火星はつい直前
に見た印象と異なり、輪郭の変形や合焦面の脈動を少し感じました。
一時的な生活廃熱の通過かと思い、状態が少し落ち着くまで合焦操作の納得行くまでの繰り返しをしていました。
ところがだんだん合焦位置がわからなくなって行きました。

撮影開始時には帰宅早々に背広だけ脱いでワイシャツで設営準備をしていても平気なくらい暖かかったのですが
その時、寒いと感じました。急速に気温が落ちてきたのでした。
上述の逆が起こっていたのでしょう。急速に北側の寒い高気圧が張り出して来た訳です。
ジェット気流予想通りに頭上にジェット気流が戻ってきた、とも言えるかもしれません。
「今夜は好機かも」と「掲示板のコーナー」に一報するのではなかった、と思いながら、合焦面の見極めに納得も
行かないまま、更に条件が悪くなるとどうにもならないので、見切り発車状態で撮影を開始しました。


当夜のうちに処理したのは2シーケンス。速報はそのうちの右側を公開しました。(画像は速報時のまま。)
左が撮影前半と右が撮影後半です。既に前半において合焦面の脈動は後半とほぼ同様に悪かったと言えますね。





この夜は他に17シーケンス撮影しました。毎回アイピースのズーム位置を変え、そのことで合焦面は変わりますから
その都度、合焦面脈動のおおよそ中心を見極めながら撮影しました。
ほとんど「当たるも八卦、当たらぬも八卦」の世界です。合焦面の脈動が止まる瞬間はなく「ここでドンピシャだ」と
確信を得られたシーケンスはこの夜は皆無でした。なので条件を変えて数を打つ必要があったのでした。
結果オーライもはなはだしい話ですが、おおよそうまく行った結果を公開します。並びは時系列です。
最も詳細感があったのは像の大きさもあるでしょうけど、やはり最初のシーケンスでした。やはりまだその時点では
気流状態はまだ良かったのでしょう。2番目の画像は1番目の画像を後処理で拡大したものですが、3番目以降の画像
(後処理での拡大なし)に比べてもまだ詳細感があるほどです。ヘラス盆地の中の微細な模様や大シュルチス内や周辺の
濃淡も最も良く出ています。














上から2018(上2枚とも)、2409、2477、2450、2377、2474、2503、2298、2528フレーム処理で全てまだ無選別です。
機材は毎回同様、NexStar8i、LV8-24mmZoom、ToUCamProII、Registax2.1、Photoshop5.5です。

最後の画像は速報で出した画像を再処理したものです。ベランダの屋根間近に火星が来て、HDD残量も最後になった
このシーケンスにおいて一瞬気流が持ち直したのか、最も質感のよい印象です。
(「掲示板のコーナー」ご常連様の公開画像からはその夜遅くには再度気流はとても安定したように見えました。)
その速報公開で「掲示板のコーナー」でご常連の「じゃみろさん」からご指摘を受けるまで気づかなかったのですが(毎度
の話ながら^^;)2005/10/06の火星像にも写っていた「ホイヘンス」クレーター(大シルティスとサバ人の湾の腕が繋がる
ところのクレーター)も今回、抽出できているようです。
1つの画像の中で異様に詳細が写っているところとそうでないところが混在している印象です。
2005/10/27の画像においても模様の他の部分ではっきりしているかそうでないかの印象と「オーロラ湾の西のヤモリの足」
の部分の印象の差が違っていたように、今は火星の視直径が大きいので合焦面の脈動も像の部分によって違うのでしょうか...。
そもそも脈動の幅は像面の場所によっても平行平面で動くというよりは不均一ですしね。

各画像ともブルーヘイズがとても明解に写っています。撮影時にCCDモニタ上でしっかり見えました。そんなのは初体験でした。
あまりに明解で幾分角張った印象もあり火星儀の「光る台座」のようにも見えます。輝度が高いのと合焦面攪乱で合焦感が甘い
ためにそう写るとも思えますが、既にCCDモニタ上の印象がそんな感じでした。撮影時のカラーバランスはいつもと同じです。
つまり今回の色調は再現不能かもしれません(^^;)。写りの印象も気流のせいで軟調なこともあり、自分で2003年の銀次火星像
の最高値(2003/09/18「銀次の部屋8」)の色調と印象を思い出しました。

今、その「銀次の部屋8」を見るともうこの頃には自分の画像がなぜ絵画調になるのか?と疑問を感じているみたいです。
当時は銀次のせいかなあとかも思っていたのでしょう。でもNexStar8iに替えても、ビデオをToUCamに替えても、撮像設定
を替えても、PCを替えても、その印象は変わらないのでした(^^;)。後処理の仕上げ方に原因が残っているとしか思えませんが
仕上げ方を変えると画像は汚くなってしまい、結局元データにその傾向が潜んでいる訳だ、と考えるともう出口なしです(^^;)。
この傾向を嫌いではありませんので、抜本改善しようとは思っていませんが、写実傾向にも撮れての普段の絵画調個性という
感じに行きたいところは、当面解決しそうにありませんね(^^;)。

「掲示板のコーナー」で惑星画像に「NeatImage」を使う話題がホットになりました。
輝度不足時に暗部にデジタル撮影特有のノイズが出る(銀塩でも高感度撮影時に全体にかぶるノイズはありますが)のを
撮影後にデータ演算して解像感にあまり影響を与えないでノイズだけ目立たなくするソフトツールで、一般写真には
驚くほどの効果があります。フル機能版はシェアウエアですが、機能限定版がフリーウエアとしてネット登録されており
(検索ページから名称で検索できます)、どなたでも試せます。

私も一度天体画像への適用を試みたことがあるのですが、それが強拡大の月面だったせいか、エッジの立ったデリケート
な天体写真には作用/副作用のバランスをとるのが難しいかと思っていました。
それで今回の画像で私も試してみようとしましたが、ノイズプロファイル収集処理の段階でエラーとなり、その先に
進めず断念しました。一般写真でも時々出るのですが「掲示板のコーナー」ご常連様はうまく扱っておられるようで
羨ましいです。背景と対象の輝度差が大きいためかもしれません。周囲をトリミングしたりしてまたトライしてみます。
ノイズを減らせる分、強調処理がきつくならないので、更に強調処理をかけることも期待できたので残念です(^^;)。

今まで撮影開始と同時に雲が急襲して強制幕引きというのは数え切れないほどありましたが、雲は低空気象ですから
まあそんな急激な動きもあるでしょう。仕方がありません。しかし今回のは高空での「急襲」です。
そんなこともあるのですかね....(呆)。

数日後、朝のバスの中で奇妙にたなびく雲を見ました。ちょうどその雲の境界で大きな温度差があるので、そこに帯状の雲が
できるのだ、と思えば、ちょうどあんな大気の境目が撮影開始直後に頭上にやってきたのだな、と思いました。
勿論、何も撮影直後に来なくても、というところを「なんだかなあ」と思っているのですが....(^^;)。






○低速PCでの苦戦。エラー多発。しかも何だか変ですよ(^^;)。(2005/11/12。2005/11/18記。)


この週末の夜は低速PCしか手配できませんでした。まあそれでも以前、高速PCと同等の画像を残せると確認していたので
機会を逃さず、入念に夕方から温度順応をしました。温度順応を充分終えていないと、焦点内外像の同心円に泡の浮遊が
見えるとのことですが、2005/11/10撮影ではそのあたり不十分で、気流の印象が更に悪い状況に至っていたのではないか
と懸念したためです。週末の時間の余裕で温度順応4時間、さすがに焦点内外像の同心円には泡の浮遊は消えていました。

それでましになるかと思っていた合焦面の脈動はやはりあり、じっくりこだわって脈動の平均位置を探って行くと最終的に
どこがどうだか却ってわからなくなりそうでした。その場合は一旦、ズームアイピースの焦点距離を変えて再度追い込みを
しました。

脈動する合焦面の平均位置にうまく見当をつけられると像面が脈動していても仕上がりの解像感が変わって来るようだ、という
ことを最近感じ始めたところです。気流撹乱以外の要素で悪いフレームができても2000フレーム規模の多数枚合成(Stack処理)
で影響を排除でき先鋭な画像を得られるのと同じで、合焦脈動の平均位置を探ることは、ピントの芯を捕らえているフレーム
の割合をできるだけ多くするための工夫と同じで、撹乱の影響を軽減することができると考えられると思います。
今はまだ漫然と思っている段階です。もう少し事例が積み上がって冬の気流でもある程度太刀打ちができるようになれば、ノウハウ
となりそうです。

ところがそうして撮影を終えた後、低速PCで牛歩のごとく遅いRegistax2.1処理をしていますと、もうすぐ処理完了という直前に
「Out Of Memory」が頻発して処理が終わりません。どうも増設した筈のメモリがOSレベルの表示では問題ないものの、Registax
に対してうまく実効していない印象です。結局1シーケンスごとにRegistaxを終了、再起動させることでエラーを回避できることが
わかりました。ただ処理時間がもの凄くかかります。それで処理速度が改善されているというRegistax3を使ってみました。
AlignmentもStackも2.1に比べてとても早くなっているので、時折「BitMap Is Not Valid」エラーが出るものの、同様に終了、
再起動すれば回避できるので、まずはそちらで全シーケンスを処理しました。
(やはり私の使用する低速PCハードウエア個体特有の問題があるのでしょう。高速PCでは出ません。)

しかし、何だか色が変です。速報公開したRegistax2.1での画像(一番上)に比べていくらPhotoshopで復調をかけても満足する
色調と詳細感が出ません。ちなみに次の6画像のうち中段右画像が速報画像と同じデータによるものです。




 

 

 



Registax3処理で保存したAlignment処理やWavelet処理などの情報が含まれるRSPファイルをRegistax2.1でも問題なく
読めることがわかりました。そこで上記画像処理で使ったRSPファイルを使って再度Registax2.1で処理してみました。

Stack処理は実時間かかりますがAlignmentは3で実施した情報を使えますので、Registax2.1で再度やり直しをするより
格段に高速の再処理ができました。今夜は低速PCで全6シーケンスでしたが、これを応用すればRegistax3の仕上がりが
気に入らずとも、高速PCでの大量撮影時にもまずはRegistax3で全シーケンスを処理し、解像感がしっかりしたデータ
のみをRSPファイル渡しをしてRegistax2.1で再処理するという方法で全体の処理時間を軽減できそうです。

Registax3で不満だった結果と同じRSPファイルを使ってのRegistax2.1での処理では、Photoshopでの復調処理にも
素直になじみ、ほとんどのシーケンスで満足した結果を得ました。温度順応と合焦面の平均位置を探る作業をとことん
追い込んだ成果もあるのでしょう。気流そのものも2005/11/10よりは少しはマシだったのかもしれません。










それぞれが順番にRegistax3の画像に対応しています。差のないものもありますが、大きく印象の違うのもあるという
感じです。最後の1枚は自己最高値とは言えないものの、先日来の画像と比較して詳細感、階調、色彩などのバランスが
良いですね。次の「黄金位相」の時には視直径が小さくなっているでしょう。その意味では私の今シーズンの火星での
「有終の美」となる可能性が大です。私自身としては、そうなってもまあ悔いはない一応の満足をこの画像で得ました。


この夜は他にもいろいろやりました。
まずは久々の銀次+手持ちコリメート撮影でのビデオからのRegistax処理での火星です。
処理手順は2003年の記事をご参照下さい。手短に書きますと、DVテープのデジタルビデオデータをFireWire(IEEE1394)
接続でiBook上のiMovie(ビデオ編集ソフトウエア)に取り込み、必要なシーケンスのみをMOVに変換出力し、昔の読み書き
可能なMoviePlayer2.1を使ってWindowsで読める形式のMOVに更に変換して、USBメモリなどでWindows機に持っていき、
RADVideoToolsで音声成分をカットしながら輝度を調整した無圧縮のAVIを作り、ようやくRegistaxで処理できるという訳
です(どこが手短なんだ^^;)。
あ、まだあるか(^^;)。iMovieから出力されるMOVがTV再生用を想定しているのか720×480pixelsで出力されるので、
最終結果のBMPはPhotoshop/Macintoshで横に8/9に圧縮しながらレタッチ仕上げします。



 



久々(今シーズン冒頭にもやりましたが惨敗でした^^;)の撮影で「昔とった杵柄」ほどの水準には至りませんでした。
318フレーム、103フレームの処理です。後者は良好なフレームが少なく約320フレームから目検で絞り込みました。
DVビデオの1フレーム単位の画像がToUCamの画像よりしっかりしているために少ないフレーム数で絵になるのは、
2003年にも報告しているところです。300フレーム程度だと10秒何とか写野に捉えればよいので、手ブレ補正機能を併用
することで、固定架台+手持ち撮影でも何とかモノになるのでした。

まあでも追尾+Registaxでの詳細感追い込みをした上記画像に比べれば、もの足りない画像とも言えます。2003年には
ずっとそう思って画像の良いところを自分で評価することがなかなかできなかった訳でもありました。
それでも火星の自転による模様の経時変化、ブルーヘイズというより北極雲から北極冠形成への動きに見える倒立像での
火星の最下部の輝き、全体の色相などが記録でき「ドブソニアンだし撮影は無理だ」と諦めるなんてことは全然ない、
と言える程度の記録はできていると思います(^^)。

最近「掲示板のコーナー」では銀次を導入された方もいらっしゃって、やがては撮影もされたいということでしたので、
この夜は、週末ということもあり一念発起して、この後出の作例とあわせて銀次と手持ち撮影でもこれぐらいは少しの
工夫でできる、というところの例を改めて実践してまとめてみたのでした。

同様、銀次+デジカメ手持ちコリメート撮影の一発撮りでは次の通りです。デジカメはE5000(Coolpix5000)です。






ビデオCCDに比べるとデジカメCCDの感度は低いです。そのため固定架台+手持ちコリメート撮影のハードルはかなり
高くなります。ToUCamやビデオのVGAサイズと比較して300~500万画素ではCCD写野が広いですから、その利点を使い
シャッターボタン(レリーズ)押下時による手ブレを軽減するために連写モードで写すことで、一旦写野に入れた火星が
地球の日周運動のため流れ去る(固定架台のため)までの短い時間、数を打つことができます。
数を打てば恐ろしく暗い対象を超々望遠で手持ち撮影すると言える無謀撮影であっても、手ブレの影響が少ないもの
を後で選別できます。それに後処理をかけて仕上げました。
銀次+ビデオの画像より更に不鮮明ですが、それでも顕著な模様は記録できていますね。

これらをRegistaxでJPEG画像のStackをしてWavelet処理をかけてみると、きっと画像の質や模様の詳細感は改善される
のではないかと思いますが、粒状性の改善程度の確認以上には今回の撮影ではうまく行きませんでした(^^;)。
1コマごとの位置がビデオに比べると飛びすぎるのかAlignmentのハズレが多かった印象です。本来この後、不良コマを
排除するための目視選別を進めると良い筈なんですが、PCの処理能力的に一杯一杯のようで何度も試行錯誤する気に
なれませんでした。500万画素フルサイズでは私のPC環境では処理は厳しいですがVGAサイズでは火星像が小さ過ぎました。
(左が500万画素フルサイズ、右がVGAサイズ。それぞれ30枚程度合成。)





以前の月面のデジカメ+Registaxでのトライの時にも思いましたが、撮影時に一発撮り仕上げ用途とは分けてStack仕上げ
専用に画像サイズを決定して撮影する必要がありそうです。今回のトライでは成果はイマイチでしたが、銀次+手持ちデジカメで
惑星像を追求する道はありそうだ、ということを銀次を導入された方にご理解頂ければ幸いです。PCの処理能力によっては銀次+
手持ちビデオより容易に高画質追求ができるかもしれません。


最後は銀次+E5000での一発撮りの月面です。銀次の得意分野です。ただ、いつもほどの硬調処理には仕上げようとすると
白飛びする部分が出て、それほどの硬調処理には仕上げられませんでした。手広くあれこれやり過ぎて今夜の月面は
「一撮入魂」度が足らなかったのかもしれません(^^;)。








○ホームページ60000アクセス御礼。(2005/12/11記)


弊ホームページの全体アクセス数が60000に至りました。本当にいつもお目通りありがとうございます。
もっとホームページ全体共通の場所でご挨拶すべきところですが、2003年4月の「銀次の部屋」開設以来、「銀次の部屋」をご覧
戴いている方々にカウンタを更新し続けて頂いたのだと思えば、やはり「銀次の部屋」記事の中に書くのがよいと思いました。
「銀次の部屋」の過去のページでは「カウンタが5000後半になりました」とかこれまでのカウンタ更新の経緯を見ることができます。
計算してみますと、およそ140人のご常連様が2日に1度見て頂くペースで、ちょうど2003年4月以来、2年半でそのような累計に
なる感じでした。好きなことを好きなようにやってきただけですのに、それを楽しんで頂いているというのは全くありがたいことです。

さてAC駆動環境がほぼ必須の望遠鏡追尾とPCの状態のため、東向きベランダから限定で本年の火星を追う撮影シーズンも
終わった印象です。季節柄、ジェット気流の影響は大きいことを別とすれば、火星はまだ天頂にあるので、仰角的な撮影条件は
悪くないと思えば、なんだか勿体無いです。まだ次の最接近時より視直径が大きかったりするのかもしれません。
まあ完全に天頂にある場合はNexStar8iは特にToUCam付では鏡筒が向きませんが(^^;)。

2年2ヶ月後の火星接近ではもっと視直径が小さく、更に冬場の接近となる訳ですから、あまり成果を過度に期待はできません。
土星の輪の傾きは去年と随分印象が違っており、その変化はそろそろ楽しめそうですが、火星のように模様が日々違う訳でも
ありませんから、木星同様、今後は集中的に撮影をすることはあまりないのかと思っています。
去年はNexStar8iの使いこなしになかなか満足を得られず、今年の火星シーズンの冒頭まで試行錯誤を集中的に繰り返す必要が
ありましたが今はもうその必要もあまりないのでは、と思えば尚更です。
そんなことから、大きく一息ついた、というか、長かった熱病または夢から目が覚めたような気分がしています。

2003年4月に「1971年の火星大接近が終わって『同条件での次の接近が2003年なんて遠い未来の話か』と思っていたのが
もう今年のことなのか?」と驚きつつ、長年時折、量販店にある小さい反射望遠鏡程度の望遠鏡で月を見ていた程度だった
天文趣味(そう言えば「日曜写真家の部屋」の中にその玩具クラスの望遠鏡とデジカメDSC-505Kで撮った皆既月食の連続撮影
がありました。そんなこと忘れてましたので先日、そのコーナーの画像を自分で見ていて、驚いたものです。)を30年以上ぶり
に本格復活し、これまで惑星撮影を中心に今まで「銀次の部屋」記事を更新して来た訳でした。

惑星撮影はワクワクした作業でありましたが、やがてはどちらかといえば「見て頂いて喜んで頂けるなら頑張ろう」という気持ち
のほうが大きくなって行き、長く成果が得られない時期には作業を修行のような気持ちで続けている時期もありました。
仕事上の精神的な重さも2年半前とは比較にならないほど大きくなり(給料や役職はちっとも変わりませんが^^;)、それが
せっかくの惑星撮影の成果へのワクワク感も大きく値引きしてしまうことも多くなりました。
10代の頃からずっとこだわって来た作曲製作もこの2年半、惑星撮影とその工夫に充てる時間のために事実上止まってしまって
いましたし、惑星撮影以外に関する全ての時間がずっと停滞していたように思っていました。

これからは少し他のことの時計も動かして行きたい気分でいます。
「銀次の部屋」の更新ペースは落ちると思いますが、コーナーを閉じることは今は考えていませんので、これからも時折は
お目通り下さい。どうぞ宜しくお願いします。

似たようなことは2003年の火星シーズン末期の「銀次の部屋11」末尾にも書いていたようです。やはり火星が去るというのは
他の惑星シーズンが終わるのとちょっと私にとって重みが違うのかもしれません。何故かはわからないですが。
ただその時はまだまだ撮影技術的に発展途上で、頑張ればどんどん成果がよくなるような、未知数の可能性の面白さがあり、
そこで宣言した割には結局それほどペースダウンもせずにここまでやってきたものでした。技術修得面の可能性というより
自分自身の未知の可能性に期待するところで、多少の無理をしても頑張って子細にこだわって向上を心がけて来た訳です。
今回は、その未知の可能性追求というところはもうあんまり残っていないと思うところが2003年と大きく違う感じです。
2003年秋当時、アクセス数10000ですか....それでも大いに驚き、感謝感激だったものでした。

2005/11/12の最終火星像に「有終の美」と書いてしまったのが気持ちの区切りになるかも、と思っていましたら事実上そう
なってしまった感じです。後処理をやり直しして見ましたら、更に詳細感があがり、もしかしたらやはりこれがもっとも今年の
火星シーズンで最高峰かそれに近い出来なのではないかと思いました。とても詳細が出ていて少し後処理で拡大しても詳細感は
それほど崩れません。






PC環境によっては少し色ズレのような強調処理のアヤが出ることも確認しています。2006年春に登場予定の次期Windowsは
カラー管理をCanonのドライバで統一化されると聞きました。勿論それは従来のようなPC世界の勝手な方言設定でなく、他のデジタル
機器同様の色空間に統一されます。
その環境において下の画像や今までの私の画像の印象について、輪郭の階調が少し不自然ではないか?と思われていたWindows
ユーザ様においてはきっと大きく見直されると期待しています。本当はそんなことは全然ないのですから(^^)。

仕事から帰宅中バスを待っていたりしたときに火星を見上げるとまだそれは天頂にあります。本当は撮影の好機なのではないのかと
思いながら、このままシーズン終了宣言していいのかなあと揺れたりする日もあります。実際問題、撮影は難しいのですが。
ACをベランダに引くのにサッシの隙間から寒風も入り込む季節になり家族にも更に迷惑がかかりますので、土星は、もう少し出現時刻
が早くなってから撮影をすることになるのかと思います。







-----

 [2005/01/03-2005/01/11] [2005/01/26-2005/02/14] [2005/02/24-2005/03/08] [2005/03/19-2005/05/03]
 [2005/05/08-2005/06/26] [2005/07/17-2005/08/10] [2005/08/17-2005/08/27] [2005/08/28-2005/09/19]
 [2005/09/23-2005/09/29] [2005/10/01-2005/10/07] [2005/10/06-2005/10/22] [2005/10/23-2005/11/05]
 [2005/11/07-2005/12/11] [2005/12/11-2006/01/01] [2006/01/01-2006/02/17] [2006/03/04-2006/03/24]
 [2006/03/26-2006/04/30] [2006/05/01-2006/05/06] [2006/05/21-2006/07/15] [2006/08/05-2006/09/08]
 [2006/09/23-2006/10/21] [2006/10/27-2006/11/09] [2006/11/24-2007/01/01] [2007/01/01-2007/03/20]









  





inserted by FC2 system