--- 直リンクでのご来訪の方々も居られますので、以後カウンタを本コーナー各頁にも。


 [2005/01/03-2005/01/11] [2005/01/26-2005/02/14] [2005/02/24-2005/03/08] [2005/03/19-2005/05/03]
 [2005/05/08-2005/06/26] [2005/07/17-2005/08/10] [2005/08/17-2005/08/27] [2005/08/28-2005/09/19]
 [2005/09/23-2005/09/29] [2005/10/01-2005/10/07] [2005/10/06-2005/10/22] [2005/10/23-2005/11/05]
 [2005/11/07-2005/12/11] [2005/12/11-2006/01/01] [2006/01/01-2006/02/17] [2006/03/04-2006/03/24]
 [2006/03/26-2006/04/30] [2006/05/01-2006/05/06] [2006/05/21-2006/07/15] [2006/08/05-2006/09/08]
 [2006/09/23-2006/10/21] [2006/10/27-2006/11/09] [2006/11/24-2007/01/01] [2007/01/01-2007/03/20]


-----

2003/04からスタートした「銀次の部屋」を一旦閉じてこの「銀次の部屋II」を開始します。
インデックス付けが大変になったからです(^^;)。最初からフレーム化しておけばよかったのでしょうが、記事の横幅が
狭くなるのが嫌で、また開始当初はこんなに続けるとは思っていませんでしたので....(^^;)。
旧コーナーは「銀次の部屋I」と改称致しました。今度とも宜しくお願いします。(2005/01/03)

※「銀次の部屋I」へは表紙からどうぞ(^^;)/....と言いたいところですが、ここに「銀次の部屋I」最終ページへのリンク
 は貼っておきます。(インデックス更新の簡略化のために部屋を分けましたので、以降前ページ群のリンクを引き継いで
 行くと、何をやっているか分かりませんのでご容赦下さい^^;)



--◇--◇--◇--◇--    



○本年初観望・初撮影...あんまり気流がよくありませんでしたが...。(2005/01/02。2005/01/02-03記。)


2005年が明けました。年末年始はのんびりしたいものの、ちょうど「銀次の部屋」を部屋分けしたこともあって、とにかく
コンテンツを用意しないといけないとは思ってました。実は歳の暮れ30日に一度「新年用」(?)に木星を狙いました。
いよいよ今シーズン初の木星撮像に挑戦となった訳でした。
が、あまりの乱気流に木星は火の玉状態になっており、AVIデータをフレームごとに見ると輪郭がぐにゃぐにゃに強変形
してました。当然仕上がりもモヤモヤの軟調で「これが『銀次の部屋II』の冒頭かつ新年一番手の画像かよ(泣)」と
思うと公開の二の足を踏みました。





これでも若干縮小をかけてます。1121フレーム合成です。Wavelet処理はLinear[2:2]。
シャッター速度は1/25秒、処理速度は15fpsでした。

眼視での印象は確かに気流のアバレはあったものの、ここまでモヤモヤになるほどだったかは疑問(もしそうなら撤収してます)
で、その差異がどこに発生するか考えてみました。結局のところ、シャッター速度が遅いとその露光時間の間にびりついた輪郭
のブレが同一フレーム内に全部集積することになり、本来輪郭だけが微細にボケる筈のフレームごとの印象が、その集積具合に
よって大きく全体形状の変形まで呼ぶのではないか、と考えました。そんなフレームをいくら合成しても詳細が浮き出る筈が
ありません。

よくよく考えれば木星は単位面積あたりの光量が他の惑星と比べて極めて高いので、高速シャッターで気流ブレを止めると
いうのが有効なのでした。他の惑星撮像でそれをやると単位面積あたりの輝度が落ちて、ビデオの特性として急に詳細がノイズ
で潰れたり情報が崩れたりしますので要注意です。

眼視の印象では30日より少しましかどうか、という程度でした。本当は安定気流で立派な木星像を撮りたい訳ですが、
高速シャッターの効果を試すには悪くない条件だと思い直して撮像開始しました。まだ時刻は2時前で高度が少し不足して
おり、月がきれいだったこともあり、NexStar8iとE5000で先に月の撮影をしました。
(当夜は木星が主眼でして銀次は出番ありません^^;)

でもまあ先に木星の話です(^^)。ゲイン調整とブライトネス値を試行錯誤しつつ、シャッター速度は1/100秒まで上げて
みました。15fpsです。それぞれ順に1711、1789、1713、2053フレーム合成です。Wavelet処理はLinear[2:2]。










当夜のベストと言える最後の1枚については、先日の30日の画像との比較の意味で同サイズに縮小してみました。





過去に撮ったベスト木星像には程遠い成果ですが、高速シャッターの効果はあったようです。結論として光量たっぷりの
木星には高速シャッターを用いることで、冬場の乱気流の影響を少しは低減できるようだと判断できました。
ただしフレーム数/秒はPCの処理能力に最適な値を選ぶ必要があります。言わずもがなですが、これら2つを混同しては
いけません。(シャッター速度が1/25秒なのに、30フレーム/秒で撮る意味はない、などこれら2つには相関はありますが。)
個々の意味合いは充分分かっていたものの、過去に私は撮影現場でこれら2つのファクタを混同せずに認識していたか
少々疑わしいです(^^;)。やっぱり2004年春の木星像に関する快進撃(?)は半ば深い技術の理解なく結果オーライで突き進んで
いた感があります(それで「天文ガイド」初入選まで行ったとはまさに「知らないほど強いものはない」の典型ですね^^;)。
いかに2004年の春の私がラッキーだったか、今振り返ってみれば痛感します(^^;)。

木星像の左右両端(画像を90度回転しているので元々は上下)に色収差が出ていますが、これは眼視でも確認しています。
土星の時には影響がなかったものの木星は輝度が高いのでVixen LV8-24mmZoomに色収差が出たということなのでしょう。
火星も単位面積当たりの輝度が高い惑星なので、同様の懸念は想定しておかねばなりませんね。

あとRegistaxのStack処理でのOptimize処理ですが、私は最近要らないかなあと思い始めています。OFFでも1回分はしますね。
フレームごとの対象物の中心位置のズレを計った後でStack(多数枚合成)処理に入りますが、その時1回は並べ替えが起こってます。
機械の目でみたフレームごとの差異と人間の主観上の差異が違うことを思えば、とことん機械に差異を処理させないで、大まかな
並べ替えだけすれば必要充分かと思えてきました。今回併用して見ましたが、上記のようにいずれも採用は単純にStackしたほうの
処理が残りました。(各枚とも自動選別レベルの絞り込みはしています。)

特に今使っているような遅いPCでは尚更です。むしろStack処理においての各フレームの比較の対象となる、最初のオリジナル
フレームの選定は入念にするべきでしょう。そのオリジナルフレームとの差異を基準に全フレームが評価される訳ですから。

この夜、高度が不足気味なのに2時前から撮像を急いで開始したのは、大赤班が裏側に回ってしまうという危惧からでした。
ところが画像を見ると大赤班は出てきてまだ木星中央にも至っていません。昨シーズンにマップの位置ズレを修正して実態に併せた
筈の「Jupiter.exe」の予報位置がまた実態とずれているということなのでしょう。今回の時刻と画像を元に再度、マップを再編集
しておかねばなりません。今回はそれでも結果的に大赤班が見えていた分、画像の精度は不満足でも少しは見映えがよくなりました。

また当夜の木星像を出発点にして、今シーズンの木星撮像の成果を追求して行くことになる訳です(^^)。
でも当面、木星の出現時刻は遅く、今の時期のような長期休暇でないとなかなかトライするには発奮が必要ですね(^^;)。

以下は木星撮像に先立つNexStar8iとE5000による月の画像です。最後に木星撮像に目処がたった(ねばっても当夜は
これ以上良い条件での撮像には至らないとの判断でもありました)ので、ToUCamProIIで、残りHDD容量分の2シーケンス、
Platoを狙ってみました。








月の円弧上の起伏がおかしいですね。目立った凹部があり円弧が崩れています。今まで意識したことのなかった形状でした。
拡大してみます。「東の海」あたりでしょうか?黒い帯は海の外周のようにも思えます。





著名なCopernicsとTychoも毎度通り、それに欠け際の稜線も写してみました。









またPlatoあたりも写してみました。







眼視ではPlato内の小クレータは見えませんでした。E5000一発撮りでも1つ見えているかどうか、という程度ですね。
以下はToUCamProIIによるPlato周辺です。順に1704、1961フレーム合成です。アイピースは順にVixen PL40mm、
Vixen LV8-24mm(24mm位置)です。シャッター速度は引き続き1/100秒、処理速度は15fpsです。







月の高度は充分高く、月面全体の印象もとても美しかったので、期待しましたが、毎度通り、何とか5つです(下図)。
恐らくは太陽光線がPlatoの真上から当たってる感じなのでしょう。なのでPlato周辺を含めて観望するには、とても美しかった
のですが、小クレータ検出には不利になったということはあるでしょうね。斜めから光線が当たっているほうが検出には
有利です。





強拡大のほうは小クレータの凹凸形状も少しわかりますね。今まで光点の印象のみでしたので、これはちょっと嬉しい
ことでした(^^)。



○マックホルツ彗星(2005/01/07。)


最近、Windowsノートの液晶で、上記木星像を見る機会がありました。なんか処理が強すぎて汚くなってました。
ちょっとがっかりしました。iBook上のPhotoshop5.5でも「ビュー」を「WindowsRGB」に設定して後処理をして
いたのと、ToUCamProIIを使っているノートPCでは仕上がりを確認していたので、それほど意図と違った見え方は
しないだろうと楽観してましたが、違いました。まるで泥で汚れた雪玉みたいな感じで美しくなかったです。
Windowsノート機の表示の個体差には、依然頭が痛いなあと感じます。

彗星は前評判通りに盛大には成長しないことが多く、私も毎度期待しないのですが、マックホルツ彗星は予想以上に明るく
なっていると聞きました。今夜ベランダの手すりにクランプ雲台を取り付け、E5000で固定撮影してみました。
ISO800に上げてノイズリダクションをかけ8秒露出(シャッター優先露出での最大露光時間)で撮影しました。
後処理でも粒状性の粗いのが目立ちましたので(一眼デジカメ欲しい....。)ほぼ同時刻に撮った4枚をレイヤー合成しました。

M45(プレアデス星団)の右あたりにぼんやり見えていますね(拡大版の↓位置)。きっと追尾撮影では尾なども見えて
いるのでしょうね。







予想以上に明るくなり、現在3等級とのことです。まあ日本有数の光害下でもかろうじて写るのは立派ということ
なんでしょうか。(「日曜写真家の部屋」にフィルムカメラ(Canon AE-1)による百武彗星の画像あり。彗星接近とは
こういうのを期待したいですね。)
ちなみに同一露光時間でのベランダからの光害の猛威ぶりは以下の通りです。オリオン座がかすんでしまってますね(^^;)。
この条件で写るのですから、やっぱり「立派な彗星」ということなんでしょうか...。






○再びマックホルツ彗星。(2005/01/08。)


光害がひどいので露光時間はそれほど稼げないのですが、昔のAE-1での撮影では30秒から1分くらいは固定撮影でも
露出させたかなあ、と思い、今の環境でも1分露出で星が流れないように追尾できないか、と思ってましたら、目の前に
最適なものがありました。NexStar8iです(^^)。
彗星の尾が写ればいいなあと思い、NexStar8iの鏡筒にガムテープでE5000を仮固定して追尾撮影をしてみました。
昨日はセルフタイマーで露出をかけましたが、この夜はE5000専用のリモートレリーズケーブルを使いました。
ISO400に設定し、ノイズリダクション機能はONにしました。







やはり尾らしきものは写ってませんね。予報では画像下方に流れているらしいですが。1日違うだけで随分位置が
変わっています。2分露出もやってみましたが、少しカメラが動いたのかブレてますね。少し縮小しました。





このやり方だと明るいM天体くらいは撮影できそうですね。暗い空を探して遠征しての撮影のほうがいいとは思いますが。
流星群の夜などにも使えそうです(^^)。



○さよなら、NexStar5。(2005/01/11。2005/01/19記。)


NexStar8iが安定稼働し始めて、ずっと使う機会を失っていたNexStar5ですが、この度、Yahooオークションを通して
お譲りすることにしました(2005/01/11付でお取引成立)。
本当は「天文ガイド」初入選をした機材であり、NexStar8iに比べて格段にピントの山が掴みやすい優秀な光学系でした
から、できればコレクションとしても予備機としても置いておきたかったのですが、小遣いのやりくりの犠牲となり
ました(情けないです^^;)。


  



サイズを考えると恐ろしいほどの鋭像を得られる光学系でした。架台も極軸合わせ不要で自動追尾し、多少の気流の荒れは
意識せずに安定した惑星像を得られました。このNexStar5で1シーズン練習をした上でNexStar8iに進めたので、
NexStar8iの暴れ馬状態にも何とか対応できるように至れた、ということもあるでしょう。
ようやく手なづけたNexStar8iの底力は、NexStar5ではどうにも到達できない水準となり、NexStar5を手放す決心に
ようやく至ったのでした。

お取引頂いた方も「この機材で惑星撮影をしたい」とおっしゃってました。再度NexStar5が活躍の場を得られることに
なれば、嬉しいなあと思います。想い出深い機材というだけでなく、実用性がもの凄くある機材でしたので、いつかまた
別ロットになりましても入手したいと思うのかもしれません。

最近、天候がよくありません。温度順応中に薄雲が出て撤収する夜も多くコンテンツ更新ができないでいます。
きっとNexStar5の涙雨ですね.....。私が放っておいている状態から開放されての嬉し泣き(^^;)??
そうするうちに先日(2005/01/18)、HPアクセスが37000を超えました。いつもありがとうございます。





-----

 [2005/01/03-2005/01/11] [2005/01/26-2005/02/14] [2005/02/24-2005/03/08] [2005/03/19-2005/05/03]
 [2005/05/08-2005/06/26] [2005/07/17-2005/08/10] [2005/08/17-2005/08/27] [2005/08/28-2005/09/19]
 [2005/09/23-2005/09/29] [2005/10/01-2005/10/07] [2005/10/06-2005/10/22] [2005/10/23-2005/11/05]
 [2005/11/07-2005/12/11] [2005/12/11-2006/01/01] [2006/01/01-2006/02/17] [2006/03/04-2006/03/24]
 [2006/03/26-2006/04/30] [2006/05/01-2006/05/06] [2006/05/21-2006/07/15] [2006/08/05-2006/09/08]
 [2006/09/23-2006/10/21] [2006/10/27-2006/11/09] [2006/11/24-2007/01/01] [2007/01/01-2007/03/20]









  





inserted by FC2 system