このコーナーはMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)サイトに公開した作品の解説や
歌詞をご紹介するものです。
作品数が多くなってきましたら、作品単位にページを作るなどして整理します。
ところどころ挿入してある画像は作品への自作のイメージ画像(グラフィックおよび
自作写真合成)です。


●夏の光の夢   1981/02初版制作 2000/08年再制作(Muzie殿公開)

一種の失恋ものです。ちょっと時間がたってからの回想風です。
メロディは1番2番3番という構造になってますが、歌詞は1つの流れで味わって
頂けたら幸いです。

歌詞:

 いつか2人歩いた道を 僕はひとり佇む
 君の優しい香り 僕の心の支え
 Ah あの頃の思い出 今遙か みんな 夏の光の夢
 君は淡い光の中でいつもきらめいていた
 霧のヴェールの向こう 優しく微笑んでいた
 Ah あの頃の思い出 今遙か みんな 夏の光の夢

 (間奏)

 そんな夢の世界の中で 似合わぬものを見つけた
 僕だけただ一人 光を持たぬと知った
 Ah あの頃の思い出 今遙か みんな 夏の光の夢
 Ah あの頃の思い出 今遙か みんな 夏の光の夢

 「夏の光の夢」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●化石の森のヴェ-ルに包まれて

         1983/02初版制作 2001/10第3版製作(Muzie殿公開)

第2版まではクラシック寄りの重いアレンジでしたが、第3版では
一度構造を換骨奪胎してアレンジの古さがメロディの評価の足を
引っ張るということにならないよう、考えてみました。

強引にダンス系のアレンジとプログレ系のサウンドを両立させた試み
は成功していると思います。ただその結果、アレンジが満足なものに
なりつつあるために、自身のヴォーカルの力量不足がついに限界の形で露呈する
ことになったのでした。以後、ヴォーカル募集とユニット結成への困難な
9ヶ月が続くことになりました。

ちなみに「The Red Pendulum」の由来は、この作品の歌詞の2番、
「夢の中で見た君は ~ 動き出すのを待っている」から来ています。
結局、ユニット名の意味は正体不明ってことです(^^;)。

歌詞:

(1) 夢の中で見た君の 眼差しは氷の光 
  愛の証のこの傷痕 心の中に永遠に残る
  君の面影 遥か彼方 命賭けても離さない
  時の過ぎてゆくままに 化石の森のヴェ-ルに包まれて

(2) 夢の中で見た君は ナ-ヴァスな真っ赤な振り子
  夕日に染まる大気の中 獣の様に身をかがめて
  凍りついてた血の流れが 動き出すのを待っている
  時の過ぎてゆくままに 化石の森のヴェ-ルに包まれて

 (間奏)

(3) 光の波に身を委ねて 夜の静寂に耳を澄まし
  心の絆 求め合って戯れたのは いつの日か
  時の過ぎてゆくままに 化石の森のベ-ルに包まれて
  時の過ぎてゆくままに 化石の森のベ-ルに包まれて

 「化石の森のヴェ-ルに包まれて」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●Eclipse
これは歌ものではありませんので、イメージとしての解説を
下記にまとめます。イメージ画像もあります。
            1993/01 初版制作(Muzie殿公開)

    

 朝焼けのまだ来ぬ 深い紫色の東の空に 
 細い金色に輝く月 その月の描く円弧の
 頂点にひと際輝く金星が 寄り添ったその様は 
 まるで空に描かれた巨大な指輪
 その美しい様はやがて金星が 
 月に飲み込まれる事で 終わりを告げる
 その切ない一時の出来事だから
 張り詰めた美しさがあるのだとわかってはいても
 できれば永遠にそれが続いて欲しい
 そんな印象を私はあなたに 感じていた
 それが何故なのか 私はその時には分からなかったけれど

 「Eclipse」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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● 杏の花舞う その雪色の花びら
これも歌ものではありませんので、イメージとしての解説を
下記にまとめます。イメージ画像もあります。
             1993/02 作曲制作(Muzie殿公開)

    

 愛されているのか、弄ばれているだけか
 私は何故、この世に生を受けたか
 そんな不安を感じながら 
 厳しい冬の風に耐えてきたからこそ
 杏は知るに至ったのだ
 自分の心が冬の間は春はやっては来ない 
 相手の心を不安に思う前に
 自分の心を開かなければ 私の心は伝わらない

 そう思ったら急に春は訪れた 
 杏の心が春を拒否していただけだったのだ
 きっと私は愛されている 
 そう自分で信じる事が
 杏に心の平安を取り戻させ 
 春の息吹きの中、その雪色の花びらを
 切ないほど美しく春の風に散らせて行った

 その様があなたには見えますか

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●次の世界のアダムとイヴ

ユニット化して公開の第2弾です。しっとり系のヴォーカルとアコースティック
ギターを旧版に加味したら、旧版のアレンジの独特な先鋭性は薄まりましたが、
よりメロディが引き立つようになったかと思います。
ところでこのロマンティックムードな作品で歌われるアダムとイヴですが、
どんな存在だと思いますか?
人の世が終わって、瓦礫や廃棄物を大好物とばかりうごめく、そんな彼ら彼女らは、
今の時代は人様の台所にちらほら居る黒い羽の生えた生き物の巨大な変種かも
知れません。そのイメージが醜悪であるほど、この曲は人類の行く末への警告
みたいな感じがしますね。
歌詞の通り「どうせよと言うつもりもないけれど」という訳で何か訴えたい
メッセージがある訳ではありませんが。
「聞く映画」という感じです。それを体験してみて下さい。 

         1991/05 初版制作 2001/11 第2版制作(Muzie殿公開)
   
歌詞:

(1)どこか遠くで火のついた花火が
 大地を駆け巡り全てを焼きつくす
 私一人のあなたで居て欲しい
 そんな気持ちさえも炎に消えた
 次の世界のアダムとイヴは
 そんな大地を見て笑ってる

(2)亜硫酸の雨に崩された廃虚も
 かつては黄金のきらめきに恵まれ
 明日もまた今日が続くと信じてた
 人の世が終っても世界は続く
 次の世界のアダムとイヴの
 息遣いが耳に染みわたる

(間奏)

(3)海よりいでし全てのもの達を
 白くよどむ水がまた飲み込んで行く
 そんな世界を楽園だと感じ
 汚れた大気に戯れ生きる
 次の世界のアダムとイヴに
 世界をあけ渡す遠くない日の
 全てが私の目には見えてる
 どうせよと言うつもりもないけれど 


 「次の世界のアダムとイヴ」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●イースター:過去からの手紙(レター)
歌ものではありませんので、イメージとしての解説を
下記にまとめます。
             1988/10 作曲制作(Muzie殿公開)

これは私にはめずらしいアップテンポのインスト音楽です。
イメージを添える言葉も作っていませんが、
南海の弧島、イースター島のモアイ像がかつて海の向こうに
何を見たのか.....って感じのイメージで作っています。
夕方の落日から夜の闇を抜けて、またイースター島に昼がやってくる
までの印象です。

 「イースター:過去からの手紙(レター)」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●さよなら ~別れた後にこの世を去った恋人へ~

ユニット結成後の公開第1弾です。
ヴォーカルが変わったので初版に比べてメロディが活きたと思います。

               1992/10 初版制作 2001/11 第2版制作(Muzie殿公開)

歌詞:

(1) ああ あなたと過ごした年月に
  起こした過ちを全て許してほしい
  華やかな宴のその後で
  一人たたずみ去り行く日々を想う
  霧に浮かぶ木漏れ日に似て
  優しく私のためにいたわり支えてくれた
  そんな大気のような優しさに溺れて
  いつでも甘えられると信じてたのに
  ああ今では あなたは もういなくて
  遥か時の彼方 その手に届かない
  日は沈み昇らない  もう帰らぬあの日

(2) 暗闇に虹は見えない
  燃える朝焼けを二度と望みもしない
  静けさだけが私に語りかける
  初めて知ったこの後悔の重さ
  最後の時はただ笑顔だけ
  さよならもなく 淋しい強気が悲しかったけれど
  ふたり傷つけ合った魂
  癒して輝き続けて欲しかったから
  けれどこの世に あなたは もういなくて
  遥か時の彼方 その手に届かない
  日は沈み昇らない もう帰らぬあの日

  さよなら 素直に言えなくて
  せつないこの胸の 鼓動が波間に消えてく
  さよなら 涙が止まらない
  ぬぐいきれないほど 忘れる事などできない
  ああ今では あなたは もういなくて
  遥か時の彼方 その手に届かない
  日は沈み昇らない もう帰らぬあの日


 「さよなら」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●あなたのもとへ
この曲は「ルシファーよ昇れ」という作品の別歌詞バージョンです。ユニット化の
過程で、別のヴォーカル候補の方に歌って戴くように、私の作品の旧版群から、その方に
選んで貰って、オケを改良して制作したものです。
が、その候補の方が音程のどうしてもとれないところが出てきまして、録音を断念
せざるを得なくなり、スタジオレンタルの残り時間を使って結局私が2テイクほど
歌って仕上げました。なのでヴォーカルの質も悪いですが、いずれは新ヴォーカルでやり直しを
したいと思います。 「ルシファーよ昇れ」の歌詞も併せて掲載します。

                1991/12 初版制作 2001/11 第2版制作(Muzie殿公開)

歌詞:

 朝焼けの中でこの想いを歌う あなたのために
 あなたのもとへ 光の波かきわけて
 あなたのもとへ 月や太陽追い越して行くよ
 それは一筋の 燃える様な赤い糸 
 細いけれど 切れはしない 
 遠くはるか あなたのもとへ届く
 今にでも飛んで行けるのなら何も 
 惜しくはないさ 
 あなたのもとへ 光の波かきわけて
 あなたのもとへ 月や太陽追い越して行くよ
 
 たとえため息のもれる様な遠くでも
 凍りついた星空に叫ぶほどの
 虚しさにも耐えて
 いつか訪れる春の光の中 あなたを待つよ
 あなたのもとへ 光の波かきわけて
 あなたのもとへ 月や太陽追い越して行くよ

 あなたの為なら喜んで この身を捧げよう
 忘れないで この想いが
 空を焦がして 燃え尽きて行くまで
 朝焼けの中でこの想いを歌う あなたに全てを
 あなたのもとへ 光の波かきわけて
 あなたのもとへ 月や太陽追い越して行くよ

 「あなたのもとへ」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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(ご参考:別歌詞バージョン)
●ルシファー(Lucifer:暁の明星/魔王)よ昇れ

                   1991/12 初版作曲制作

歌詞:
 朝焼けの中でこの想いを歌う あなたのために
 ルシファーよ昇れ 悪魔の闇を照らし出せ
 ルシファーよ昇れ 月や太陽追い越して行け
 悪魔の笛吹きが高らかにやって来る
 生き方を押し付ける奴だけど 
 答えをくれはしない
 大人びた顔に笑いを浮かべても
 中身など無いさ 
 だからそんな奴は無視して 
 あなたは夢へと逃げ帰れ 
 ルシファーよ昇れ 
 そんな奴を焼き尽くして行け 

 氷の白鳥 胸に抱いた女が来る 
 ぬくもりも失った女だから
 答えをくれはしない 
 燃え盛る心を隠している限り 
 意味など無いさ 
 そんな奴等は無視して 
 あなたは夢へと逃げ帰れ 
 ルシファーよ昇れ 
 そんな奴等を焼き尽くして行け  

 あなたの為なら喜んで この身を捧げよう
 忘れないで この想いが
 空を焦がして 燃え尽きて行くまで
 朝焼けの中でこの想いを歌う あなたに全てを

 ルシファーよ昇れ 悪魔の闇を照らし出せ 
 ルシファーよ昇れ 月や太陽追い越して行け



●遠い眼差しの人
もともと「遠い眼差しの女(ひと)」だったんですが、女性ヴォーカルで
歌う作品になったので「人」にしました。まあその方が演歌みたいじゃなくて
いいかも?

         1987/09 初版制作 2001/12 第2版制作(2002/01 Musie殿公開)

歌詞:

(1) 落ちる夕日見つめて 夏の日想う
  闇があたりを包んで 眠りにつくまで
  あれだけ怒りに 満ちていた太陽さえも
  今は優しく微笑んで まどろむのを見ると
  裏切りの寂しさに似て

  空と海が互いに 融け合う狭間に
  黄金色にきらめく 三日月の舟
  琥珀色の波 蹴散らしあなた追いかけて
  夢で見た記憶の果ての 面影を抱いて
  時を溯る虚しさ

  私だけが大人げなかったね
  禁じられた恋の終わり
  陽に焼けた胸に深く 刻まれた想い出
  あなたは既にはるか 遠い眼差しの人

(2) 手を伸ばせばあなたに 届く気がした
  でもあなたはわずかに その先にいた
  無理強いをすれば 全て終わりと知りながら
  あなたの手で何もかもが 壊されたなんて
  ああ今も信じられない

  私だけが大人げなかったね
  禁じられた恋の終わり
  知らぬ間に交わされた 悪魔の密約で
  読めなかった小説の結末のように今
  虚しく胸に深く 刻まれた想い出
  あなたは既にはるか 遠い眼差しの人


 「遠い眼差しの人」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●ママね...。
[ M 作詞家化計画その1]
これはヴォーカルのM が書いた歌詞に後追いで曲をつけたものです。
歌詞が先行ってのは、作曲者亀田にとって生まれて初めてです。
女性でないと書けない世界が展開してます。
え?M ってお母さんだったの??まあノンフィクションだとは言って
ないじゃあありませんか(^^)...。

                 2002/02作詞作曲制作 (2002/03 Muzie殿公開)

歌詞:

 雪が散らついてた 真冬の寒い午後に
 あなたはこの世界にうまれたの
 長い時間(あいだ)私の 中ですくすく育つ
 希望にほほえんで 声かけて

 この歌を聞かせてあげるね
 聞こえているかな?
 大きな黒い瞳 見えてるかな?
 始めまして ね

 胸に初めてあなた 抱いた時思わず
 幸せ色の涙こぼれたわ
 こうして出会えたのは 決して偶然じゃない
 神様が贈られた宝物

 この手のひらに あなたの手を重ね合わせたよ
 まだ小さいその 手で大きな夢掴むのよ

 我が儘泣き虫な 天使が降りてきた
 ママどうすればいいの? おろおろね
 笑って笑顔見せて 大きな声元気ね
 早く大きくなるのよ 待ってるわ

 心から見守り 続けていくわ
 

 「ママね...。」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●人生(とき)の途中
[ M 作詞家化計画その2(完結)] 
ヴォーカルM の作詞家化計画もこの曲で完結です。以後は一人前の
作詞担当としてバリバリ書いて行って貰いますぞ!乞うご期待。
この曲は「ママね...。」の作曲課程で並行にできあがった曲に歌詞を後追いで
つけたものです。
人生体験をある程度積んできた30代後半以上の方々に特にじっくり味わって頂きたいです。

                 2002/02作詞作曲制作 (2002/03 Muzie殿公開)

歌詞:

(1)人生(とき)の歩みを 振り返る時
  ささやかな夢達は 心の糧ね
  心豊かに 笑顔とともにめぐり合えた
  夏の日に 数えた星達は
  今年も巡ってくるわ
  目を閉じた時の フラッシュライト
  暗闇に変わらぬ様 祈りながら
  降りてくる音に 耳を傾けて
  歌に託そう 人生(とき)がこの世にある限り

(2)人生(とき)の歩みが とどまる日には
  穏やかな安らぎの 深い眠りを
  新しい朝を 輝かせて迎えられる
  春の日に 夢を追いかけて
  ひたすら走って来たわ
  無邪気な頃が また訪れる日
  いつまでも胸の中 思い描いて
  言葉のダンスを 踊っていたい
  歌がある限り 人生(とき)の歩みは続くよ


 「人生(とき)の途中」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●歌がある限り
[ 「人生(とき)の途中」別歌詞バージョン] 
「人生(とき)の途中」作成時に別の歌詞差し替え版も作っていました。折角なのでヴォーカルピッチ修正版を作る時に
そちらの版を修正して公開しました。ユニットに対しての絆の感覚を少し大人の穏やかなラブソング風に
M が膨らませた歌詞と言えるかもしれません。
これも人生体験をある程度積んできた30代後半以上の方々に特にじっくり味わって頂きたいです。

                 2002/02作詞作曲制作・2003/11補作 (2003/11 Muzie殿公開)

歌詞:

(1)愛する人のそばにあるのは
  安らかで暖かい心の糧ね
  心豊かに笑顔とともにめぐり合えた
  夏の日に 数えた星達は
  今年も巡ってくるわ
  目を閉じた時の フラッシュライト
  暗闇に変わらぬ様 祈りながら
  降りてくる音に 耳を傾けて
  歌に託そう 二人 この世にある限り

(2)愛するのそばに眠るは
  穏やかな安らぎの 深い眠りね
  新しい朝を 二人ともに迎えられる
  春の日に 夢を追いかけて
  ひたすら走って来たわ
  無邪気な欲望が 私の見つけた
  本当の居場所になってしまった
  言葉のダンスを 踊っていたい
  歌がある限り 二人で生きてゆけるわ


 「歌がある限り」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●天国の門

作曲担当亀田が最初に作曲した曲です。凪の田園の印象が続きますが、最後に爽やかな風が
吹きます。その部分を補作し終えた時、作曲から20年が経過してました。
これは歌ものではありませんので、イメージとしての解説を下記にまとめます。

             1973/08 作曲 1993/04 補作第1版制作 1998/05 第2版制作(Muzie殿公開)


  誰も知らぬ人里離れた山奥で
  春の息吹きと共に咲いた 名もない花一輪が
  その淡い色の花びらを 川のせせらぎと鳥のさえずりの中に
  見事に散らせる様があなたにも見えますか

  眼下に広がる大地
  夕日に照らされた黄金の実りはまだここにはなく
  あるのはただ青くなり始めた草木だけ
  でも疑うことなくここがあなたと私の天国の門
  この幸せが永遠に続きますことを


 「天国の門」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●Je Te Veux (あなたが欲しい)

作曲当時のちょっとしたなりゆきから題名だけサティの有名な小品から借用していますが、
内容はオリジナルです。
これは歌ものではありませんので、イメージとしての解説を下記にまとめます。

                        1993/03 作曲制作(Muzie殿公開)


  色々な事柄が二人の間を過ぎていき
  初めて出会った頃の純粋無垢の関係は
  もう互いに残ってはいないのかも知れない
  互いの立場にとってこの葛藤は
  避けて通らぬわけにはならない事
  とても苦しいからこそ、それがまた幸せと
  感じられる間にだけ存在の意味を持つ
  そんなデリケートなワルツです

  私はワルツを踊れないけれど


 「Je Te Veux (あなたが欲しい)」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●夜の去るスピードより速く

地球の自転に伴い夜の帯は地上を西に去ります。夜の闇の中に住む繊細な存在や世界は、
東から来る夜と朝の境界線に追いつかれないように、夜と一緒に西へ旅しなければなりません。
そんな幻想を曲にしました。
初版はジャズトリオ風にホーンがからむシンプルなものでしたが、今回の改版では作曲者が心地よい
と感じる音を限りなく盛り込んでみました。

              1991/07 作曲・初版制作、2002/07 第2版制作(Muzie殿公開)

(1) 闇に風の舞う悲しみの森抜けて
  深いエメラルドの湖を朽ち果てそうな船に導かれ
  人の世に背を向けたあなたに 会いにここに来た
  熱くて赤い僕の血が 冷たく漂白される前に
  あなたの意識のさざなみを
  追いかけて闇を再び西へ
  悲しい夜明けに耐え切れず
  夜の去るスピードよりなおも速く

(2) 光のヴェールを脱ぎ捨て因われ行く
  あなたの胸を焦がす炎でも氷の城の中で蒼ざめる
  月は去り、星も消え 寂しき森がすすり泣く
  光に満ちた伝説に 静かな終りがやってきたのか
  あなたの意識のさざなみを
  追いかけて闇を再び西へ
  悲しい夜明けに耐え切れず
  夜の去るスピードよりなおも速く

(間奏)

(3) 霧が満ちた闇をくぐりぬけ
  あなたの息遣いに導かれ
  時さえも距離さえも
  壁を突き抜け越えて行く
  絶えることなきさざなみの
  彼方から来る招きを聴く
  あなたの意識のさざなみを
  追いかけて闇を再び西へ
  悲しい夜明けに耐え切れず
  夜の去るスピードよりなおも速く


 「夜の去るスピードより速く」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●鏡の中の目覚め

同題のトワイエンの絵画にインスパイアされて、鏡の世界に囚われた主人公の悲恋を
テーマに、当時流行のシンフォニックロック(ASIA等)に仕上げたのが1983年の初版でした。
今回は4回目のリメイクになります。初版からの堅い口調の歌詞を女性ヴォーカルに合わせて
今回改変し、アレンジも刷新したら曲が現代向きに蘇りました。

      作詞曲・初版制作 1983/11、歌詞改変・今回[第4版]制作(Muzie殿公開) 2002/09

(1) 星をちりばめた夜の空を見上げて
  あなたの面影 その中に見つけた
  大空の果てに想いは飛んでゆく
  悲しみも喜びも何もかも引き連れて
  でも私の身体はいつでも
  鉛のかたまりの様に重たくて冷たい
  mm やるせなく一人 鏡に閉ざされて一人

(2) 夜の闇を蹴散らす月の女神さえも
  夜明けの予感に身を震わせ消えてゆく
  光の中 心は飛んであなたの窓辺に辿り着くはずね
  でも私の身体はいつでも
  身動きもできなくて どうにもならないの
  HH 恋しさがつのる程 身を焦がす様なこの苦しみ
  HH 鏡の中一人 囚われて むなしく ただ一人

(3) 朝日のまぶしい輝きを背に私は
  生まれたままの姿であなたのこと見つめる
  瞼の裏に残してね シルエット
  それだけで私は生きてるって感じてる
  でもあなたに近づこうとしても
  数え切れない鏡の壁が私を取り囲む

  mm!

 (間奏)

  ああ この苦しみ忘れるためには
  囚われのこの身 あきらめただ一人
  いつもいつも決められるがままに
  偽りの安らぎの中で目覚める事

  それが 鏡の中の目覚め
  Ah 鏡の中の目覚め
  No! 鏡の中の目覚め
  mm 鏡の中の目覚め


 「鏡の中の目覚め」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●会いたい...待っているから。

亀田が作曲して贋(にせ)エスノな打ち込みを施したものに、70年代歌謡から演歌にも
通ずるウエットな今回のM の歌詞を載せ、ジャンル不明になったところを
強引にポップ・ロックの世界に引き戻す、新加入大木トオルのアコギ&エレキギター群!
特に間奏は必聴!! 相変わらずの混沌とした音場を含め、他で聞けない独自の世界を展開
してます。どうぞご一聴のほど宜しくお願いします!
                作詞曲 2002/10 制作(Muzie殿公開) 2003/01

 名前を 呼ばれた そんな気がしたわ
 振り向いて みても 誰もいないのに
 たった一人で 帰る道が続く
 会いたい 会いたい あなたに会いたい
 会いたい 会いたい お願い会いに来て
 一人で いると 壊れそうなの
 ここで 私は 待っているから
 誰よりも 側にいて 幸せにして

 名前を 呼んでみても 返事はこないの
 人込みの 中に 似た人を捜すけど
 でも眼が違う 声も手も仕種も
 あなたの 好きな 髪型に変えたわ
 あなたの 大好きな 服にも着替えたわ
 早く 私を 見つけて欲しい
 ここで 私は 待っているから
 誰よりも 幸せを 感じさせてよ

 (間奏)

 今も ぬくもり 忘れられない
 ここで 私は 待っているから
 誰よりも 側に来て 抱きしめていて
 会いたい...。


 「会いたい...待っているから。」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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●楽園追放 -または、孤高に更なる高みを求め行く人間の物語-

     作曲・歌詞用散文・全KBパート[仮リズム版インスト]製作1990/10、作詞・全オケ完成2004/01、
     ヴォーカル譜作成のための仮歌版製作2004/01、最終製作2004/02


曲・詞ともに作曲者の過去体験が色濃く反映した長編で、人生に挫折してまた
歩み出す人に送る歌です。30歳代以降のリスナーに共感が強い曲となるでしょう。
歌詞がまとまらず完成には14年弱の年月が必要でした。それまでこの曲は作曲時の
仮リズム版インスト曲としてのみ存在してました。ただキーボードの全パートは
最初の作曲時に完成していました。

元々の調性とヴォーカルの声域が合わず、今回製作でオケを移調したのは、悔いが
残るところです。西洋音楽には長年の暗黙了解というのがあります。
例えば「苦悩から救済に至る」=「Eメジャー」などです。作為的に元々それを
仕込んでいたと言うほど作曲者は器用ではありませんが、作曲者の頭に曲が宿った
時には既にそれらが元々含まれており、曲調も明調と暗調が交互に現れる良い雰囲気
の曲であっただけに、移調で「全体が暗い長い曲」のようになってしまったのは、
作曲者としては少し残念です。

ただ、歌詞が今回ようやく曲に乗り、軽音楽にしては巨大な構成やオルガンに
よる長い間奏なども、物語的に流れがあるのだ、というところを従来から
インスト版をご存知の方々にも示せたのは、肩の荷が降りた気でいます。

公開サイトには移調前の元々の調性をご理解いただくことを優先で、作曲者の仮歌の入った
「ご参考版」も併せて公開しています。歌の出来は劣りますが、原曲の持つ雰囲気はそちらでご確認下さい。

作品の質に妥協できない種類の作品というプレッシャーの中で、ヴォーカルも最大限の
技量発揮をしていると思います。
ヘッドホンの大音量でお聞き下さい。ステレオスピーカ、カーステレオなどスピーカ再生
ではオケがエフェクトにもぐってしまってヴォーカルばかりが聞こえてしまう傾向があるようです。

演奏技量的には大した音楽ではありませんが、精神的にはこれはいわゆる「プログレ」
(プログレッシブ・ロック)系の音楽に分類できるでしょう。
というか、大人が聞く音楽はこの位の重みがあっていいのです。若年齢層にはアイドル曲、
年配には懐メロ・回顧バンド・演歌。そんなものしか国内にはないんですか?
しかもそれ以外のものは何もない。ちっとも「個性の時代」なんかではない。
だから、私はこれからも自分のために自分が気にいる音楽を作らねばならないのでしょうし、
この「拭っても隠しても消せないもの」、それが「個性」というものなんでしょう。
ステージで奇妙なパフォーマンスをしたり変な金切り声を上げたり、日常からこれ見よがしの
異常言動で顰蹙を買うなんてのは、ちっとも「個性」じゃないです。
そろそろ発信側も売る側も受け手側もそのことに気づくべきではないでしょうか?

※追記:2017年夏に公開サイトMuzie殿がBIGUP殿に吸収合併され公開環境の見直しなどが
 発生した際に「ご参考版」を正式版、旧来の正式版を「別ヴォーカル版」と改題しました。


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「楽園追放 -または、孤高に更なる高みを求め行く人間の物語-」 2003/12/22作詞完成

(イントロ)

降り注ぐ様な星の夜 炎に包まれた自分を感じた
祝福の炎を待ち続けて 私はあの日まで生きて来たんだよ

(展開と静寂)

そして風に揺られ また違う道を 踏み出してみる気に やっとたどりついた
厳しかった日々も 遠い過去のこと 失った重さに 潰される気がして
とてもとても長い日々を 崩れる記憶をつなぎとめるため 繭の中で眠った

(ピアノ・ベースのみ)

降り注ぐ様な星の夜 炎に包まれた自分を感じた
祝福の炎を待ち続けて 私はあの日まで生きて来たんだよ

(ピアノソロ)

紅く染まり行く 東の空に 残った鎌形の月の光に
翻る旗につどった者たちは 今は誰も彼もここには居ない
一人丘の上に たどりついたら「悪意に満ちた敵」も「悪魔」も居なくて
戦った相手の「悪意」は 自分の影だったのか

あれほど皆を苦しめた 石の雨さえ 小石にそよいだ 春の風の悪戯だった

降り注ぐ様な星の夜 炎に包まれた自分を感じた
祝福の炎を待ち続けて 私はあの日まで生きて来たんだ....

そしてまた歩き始める

(オルガンソロ)

今は励まし 勇気付けて くれる者も ここには居ない
たどって来た道を この高みから 振り返る時 こみあげてくる
熱いものは 何ゆえか
だから私はゆく 更なる高みを求めて
  
倒れた時にも 泥にまみれた 両手の指に灯る光が
10の方向に延びてゆくよ それはまた新たなる道となる
一歩一歩ずつまた探りながら

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【ご参考】:
1990/10作曲・キーボードパート完成版(仮リズムインスト版)作成時に書いた
歌詞用散文。曲のイメージとしてインスト版を聴く前に読んで頂くためにまとめたもの。

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「楽園追放 -または,孤高に更なる高みを求め行く男の物語-」 1990/10

真紅に染まり行く東の空に   取り残された鎌形の月の下
翻る旗に集った同志たちは   今は既にここにいない

一人丘の上に辿り着くと  悪意に満ちた敵も悪魔も居らず
あれほど皆を苦しめた石の雨も  小石にそよぐ春風の悪戯と知った

かつての降りそそぐ様な星の夜  祝福の炎に包まれた自分を感じた
あの感覚を待ち続けて  私はあの日まで生きてきたのだ

今では励まし勇気付けてくれる者も  もう、この高みにはいない
しかし今まで辿ってきた道程を  振り返って見る時
熱いものがこみあげて来るのに 替えられるものは何もない

だから私は歩き出す  更なる高みを求めて
倒れた時にも地面についた指の先から
十の方向に白く伸びて行く道を  一歩一歩探りながら


 「楽園追放」公開のMuzie殿(2017年夏よりBIGUP!殿)のページへのリンク

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